タグ : 動物行動学
愛情の神経生物学 なぜ浮気をしないのか
プレーリーハタネズミは米国中西部に生息する小型の齧歯(げっし)類で,パートナーと共に同じ巣にすみ続けるという,哺乳類には珍しい特質を持つ。交尾したペアは絆を築き,巣を共有し,共に子育てをする。実験室では,絆を築いた個体が … 続きを読む
見事な鼻ほじり〜日経サイエンス2023年6月号より
アイアイの異様に長い指は究極の鼻ほじりを可能にしている 長い指を持つサルが鼻をほじり,指についたねばねばを食べている現場がカメラにとらえられた。 犯人はデューク大学キツネザルセンターにいる「カリ」という名のメスのアイアイ … 続きを読む
カテゴリ 2023年6月号, SCOPE & ADVANCE
猫とのおしゃべり〜日経サイエンス2023年4月号より
飼い主の話をちゃんと認識している ネコの飼い主なら誰でも,自分のネコに話しかけるのはごく普通のことだというだろう。ネコはその愛情のこもった語りかけに無関心に見えるかもしれないが,Animal Cognition誌に掲載さ … 続きを読む
カテゴリ 2023年4月号, SCOPE & ADVANCE
How Birds Hear Birdsong / 鳥は鳥の歌をどう聞いているか
When we humans hear birdsong, which many have appreciated more than ever during the pandemic, we can’t help but think about parallels to human music and language. We discern distinct melodies linkin … 続きを読む
カテゴリ 2023年4月号, 英語で読む日経サイエンス
鳥は鳥の歌をどう聞いているか
鳥の歌を聞くと,私たち人間はそれが音楽や言語と似ていると考えずにはいられない。ウタスズメの歌にはチチチ,ヒューという音をつなぐ独特のメロディーがあり,ハゴロモガラスの発声には文章に似た構造が含まれ,ノドジロシトドの歌は陽 … 続きを読む
イルカの名前〜日経サイエンス2023年2月号より
個体識別用の鳴き声の多様性が詳しく調べられた イルカの鳴き声に「シグネチャーホイッスル」と呼ばれるものがある。仲間に自分を識別してもらい,自分に関する情報を仲間に伝えるために使う“名前”のようなもので,これまで調べられて … 続きを読む
カテゴリ 2023年2月号, SCOPE & ADVANCE
共食い行動を誘うもの〜日経サイエンス2023年2月号より
個体密度が重要な因子らしい 互いをのみ込むアメーバから子グマを食べるホッキョクグマまで,共食いは自然界に広く見られる。だが,これは食物を得る方法としてはリスキーだ。同じ種の動物は体を守る免疫の仕組みが似ており,共食いを通 … 続きを読む
カテゴリ 2023年2月号, SCOPE & ADVANCE
自然の呼び声〜日経サイエンス2022年5月号より
ウシのトイレ訓練 排尿は簡単だが,それを我慢するのは難しい。オオカミなどの動物は縄張りを他と区別してマーキングするために膀胱を制御しているが,ウシはのんきに放牧地を歩き回りながら気ままに尿をまき散らしている … 続きを読む
カテゴリ 2022年5月号, SCOPE & ADVANCE
サメ肌でスクラッチ〜日経サイエンス2022年5月号より
魚たちが自ら進んで体をこすりつけている ウィリアムズ(Lacey Williams)が南アフリカ共和国のプレッテンバーグ・ベイで1頭のホホジロザメを水中ドローンで追跡していたところ,レアフィッシュ(アジの仲 … 続きを読む
カテゴリ 2022年5月号, SCOPE & ADVANCE
実験時刻の落とし穴〜日経サイエンス2021年11月号より
夜行性のマウスで昼間に実験すると結果にゆがみが生じるかも マウスは夜行性だ。だが,夜行性動物の実験について実施時刻をきちんと記録している例は少なく,記録のある実験も昼間に行われていることが多いことが,最近の … 続きを読む
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口まねするクジラ〜日経サイエンス2021年5月号より
オーストラリアのヒレナガゴンドウは シャチの声をまねているようだ 南洋のヒレナガゴンドウはおしゃべりな海生哺乳類だ。そしておしゃべりなだけでなく,その発声を使って強敵をだまそうとしている可能性がある。 … 続きを読む
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キツツキのけんか〜日経サイエンス2021年2月号より
見物人は科学者だけではなかった 米国のウェスタンオークの森にすむドングリキツツキは群れごとに厳しい競争関係の縄張りを作り,何千個ものドングリを蓄えた“餌倉”を守っている。木の幹にたくさんの穴を開け,そこに餌 … 続きを読む
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コウモリの大声は訴える〜日経サイエンス2021年1月号より
狩りに必要な反響定位音を出すのが追いつかなくなる恐れ コウモリは毎晩,安全なねぐらを離れて食物を探しに出なければならない。これにはエネルギーがいる。そもそも,狩りに費やしたエネルギーをまかなうのに十分な量の … 続きを読む
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渡り鳥は気象予報士〜日経サイエンス2020年12月号より
渡りをうまく実行するために台風の接近を予想している 渡り鳥のアジサシは台風の接近を鋭く感じ取り飛行計画を変えているようだ。嵐の直撃を避け,一方では嵐が去った後に残る豊富なエサを利用している。 … 続きを読む
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