タグ : 免疫

最短距離でワクチンへ

 ワクチン実用化には長い年月と莫大な研究費が必要だ。数千人が加わる臨床試験で思わしくない結果が出て,開発が断念される場合もあり,そうなると患者にも製薬企業にも大きな失望を与えることになる。そんな危うい開発物語が過去のもの … 続きを読む

カテゴリ 2011年9月号, 記事

タスマニアデビルの伝染するがん

 怖そうな名前が付いているが,なかなかチャーミングな顔つきのタスマニアデビル。カンガルーと同様,お腹の袋で子どもを育てる有袋類だ。かつてオーストラリア大陸にも生息していたが,今ではその名前の通り,同大陸の南に位置するタス … 続きを読む

カテゴリ 2011年9月号, 記事

細胞ハイジャック 病原菌の巧みな戦略

 何万種もある細菌の多くは無害で,人間ともうまく共存している。これに対し,病気を起こす細菌はわずか100種程度だ。だが,その少数派の細菌に私たち人間は長い間苦しめられてきた。悪名高いペスト菌は,14世紀のヨーロッパで人口 … 続きを読む

カテゴリ 2010年5月号, 記事

熱ショックタンパク質をがんワクチンに

 新しく合成されたタンパク質がきちんとした立体構造をとるのを手助けしたり,ふさわしい場所に連れて行ったり──熱ショックタンパク質は細胞が高温にさらされたときに,とくに活発になるためにこの名がついたが,普段でも忙しく働いて … 続きを読む

カテゴリ 2008年11月号, 記事

細胞を支える掃除役 オートファジー

身体の健康を保つには,細胞の健康を維持することが重要かもしれない。細胞内の環境を改善し,機能を維持するのに「オートファジー」と呼ばれるシステムが大きな役割を果たしている。オートファジーは細胞の掃除システムであり,細胞内の … 続きを読む

カテゴリ 2008年8月号, 記事

細菌の減少がアレルギーを招く 崩れる現代人の免疫バランス

 近年,春先になるとテレビのニュースでは気象情報とともに「花粉飛散予報」が登場する。「明日は日本海に低気圧が進みます。このため,南から暖かい空気が入り,花粉の飛散がやや多くなる所がありそうです……」。街に出れば,ドラッグ … 続きを読む

カテゴリ 2005年5月号, 記事

脳の免疫系を担うミクログリア

 血液中にある白血球は,体を病気から守る免疫系の代表的な細胞 である。しかし,脳には白血球が入らないようになっている。脳に侵入できるのは,病気やけがなどで血管が損傷したときだけで ある。白血球の代わりに脳内で免疫防御を担 … 続きを読む

カテゴリ 1996年1月号, 記事