タグ : 免疫

ついに見えたHIV予防ワクチン

HIVの感染を防ぐワクチンはいまだにできていない。ワクチンとして使うのに適したウイルスのエンベロープ(外被)タンパク質が,どう合成してもすぐに分解してしまうのが一因だ。そうしたバラバラのタンパク質では,免疫系を刺激して抗 … 続きを読む

カテゴリ 2017年5月号, 記事

痒みの科学

急性の痒みには,虫や有毒植物を避けるよう警告する役割がある。虫刺されなどお馴染みのケースでは,皮膚で免疫細胞が作動してヒスタミンという化学物質を放出している。しかし慢性的な痒みは,なぜかはっきりした原因なしに生じることが … 続きを読む

カテゴリ 2016年9月号, 記事

ポストエボラ症候群

西アフリカのエボラ出血熱に終息宣言が出た現在も,約1万7000人が「ポストエボラ症候群」と呼ばれる危機にある。リベリアでの調査によると,生還者の60%が目の問題を,53%が筋肉痛・関節痛を,68%が神経関連の問題を抱えて … 続きを読む

カテゴリ 2016年9月号, 記事

本庶 佑(京都大学名誉教授):免疫チェックポイント阻害剤に道

人間の体を守るべき免疫が,がん細胞にはどうして働かないのか。その謎を解き,がん細胞に対する免疫の働きを回復させる新たな治療薬が「免疫チェックポイント阻害剤」だ。この分野で先頭を走るのが本庶佑京都大学名誉教授(先端医療振興 … 続きを読む

カテゴリ 2016年8月号, 記事

坂口志文 (大阪大学特任教授):制御性T細胞を発見

自己免疫疾患は数多い。多発性硬化症やバセドウ病,Ⅰ型糖尿病など特定の臓器で発症するもののほか,関節リウマチや全身性強皮症など全身に症状が出る病気もある。いずれも本来,外敵だけを攻撃する生体防御の仕組みに異常が起き,自分の … 続きを読む

カテゴリ 2016年8月号, 記事

がん免疫療法2016 3つのアプローチ

免疫系の能力を増強し,がん細胞を攻撃して抑え続ける新世代の治療法が,過去5年間に目覚ましい成果を上げた。「免疫チェックポイント阻害剤」「樹状細胞ワクチン」「キメラ抗原受容体発現T細胞」という3つの新アプローチが実用化ない … 続きを読む

カテゴリ 2016年8月号, 記事

特集:がん免疫療法

免疫系の能力を増強し,がん細胞を攻撃する「がん免疫療法」が近年に目覚ましい成果を上げ,新段階を迎えた。なかでも「免疫チェックポイント阻害剤」「樹状細胞ワクチン」「キメラ抗原受容体発現T細胞(CAR-T)」という3つの新ア … 続きを読む

カテゴリ 2016年8月号, 記事

炎症を治すバイオエレクトロニック医薬

熱や圧力,光,化学物質にさらされると,体の器官がそれらのストレスに過剰反応するのを阻止するプロセスが開始される。脳と体の他の器官を結ぶ神経が伝える電気シグナルが,炎症を引き起こす免疫分子の産生を抑制している。体内に埋め込 … 続きを読む

カテゴリ 2015年6月号, 記事

がん免疫療法の新アプローチ

抗がん剤や放射線治療が腫瘍を直接攻撃するのに対し,免疫療法は身体自身の防御機能を引き出して悪性腫瘍と闘わせる。従来の免疫療法のほとんどは,免疫細胞の力を増強してがんを攻撃しようとしていた。アクセルを踏んで車を加速するよう … 続きを読む

カテゴリ 2015年1月号, 記事

遺伝子治療 再登板

薬ではとても治せない先天性の難病も根治可能な遺伝子治療は1990年代に大きな期待を集めたが,いくつかの臨床試験で副作用による死亡例が出るという悲劇が起こった。これは大きなブレーキになったが,基礎研究に立ち戻って原因を究明 … 続きを読む

カテゴリ 2014年9月号, 記事

エイズを発症しない人々を追う

 かつてはHIVに感染した人のほとんどがエイズを発症して命を落としたが,現在では抗HIV薬を服用すれば普通の生活を送れるようになった。あまり知られていないが,感染者の300人に1人の割合で抗HIV薬を使わずにこのウイルス … 続きを読む

カテゴリ 2012年10月号, 記事

特集:マイクロバイオーム 究極のソーシャルネット

 人体には,自身の細胞の10倍にも及ぶ細菌細胞が存在する。共生細菌や細菌叢,マイクロバイオームなどと呼ばれるこれらの細菌の集団は,複雑な生態系を構築して,私たちの健康に有用な役割を果たしていることがわかってきた。  この … 続きを読む

カテゴリ 2012年10月号, 記事

がんワクチン新時代

 現在の日本では男性の2人に1人,女性の3人に1人ががんになる。治療法は手術,抗がん剤による化学療法,放射線で病巣をたたく放射線療法の3つしかない。いずれの治療法も長年の改良で,効果はめざましく向上しているが,効なく命を … 続きを読む

カテゴリ 2012年1月号, 記事

ノーベル生理学・医学賞は自然免疫の研究に

2011年のノーベル生理学・医学賞は自然免疫に関する研究で,米スクリプス研究所のボイトラー(Bruce A. Beutler, 54),仏ストラスブールにある分子細胞生物学研究所のホフマン(Jules A. Hoffma … 続きを読む

カテゴリ きょうの日経サイエンス

投稿日 2011年10月3日

審良静男:自然免疫の真の姿を明かす

 生物がウイルスや細菌などから体を守る免疫機構。大きく分けて「自然免疫」と「獲得免疫」がある。病原体が侵入すると,まず自然免疫が働く。人間にも,昆虫など下等な生物にもある仕組みだ。白血球の一種であるマクロファージ(貪食細 … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, 記事