タグ : 健康
妊娠高血圧腎症の予測〜日経サイエンス2023年7月号より
2種類のタンパク質を指標に重症化のリスクを評定する 妊娠期によく見られる病気のひとつ,妊娠高血圧腎症については,数多くの研究が行われたにもかかわらず,まだ謎が多い。この病気は危険な高血圧が特徴で,米国の妊婦の約5%に発症 … 続きを読む
カテゴリ 2023年7月号, SCOPE & ADVANCE
虫歯菌の歩行〜日経サイエンス2023年5月号より
細菌と真菌が一緒になって移動し虫歯を広げている ほとんどの人は虫歯を引き起こす微生物が口のなかに巣食っていることをあまり気にしていないだろう。それらの微生物は歯の表面を覆い,私たちが食べているのと同じ糖を食べ,酸を排出 … 続きを読む
カテゴリ 2023年5月号, SCOPE & ADVANCE
データを駆使したクリミアの天使 ナイチンゲール
1856年夏,ナイチンゲール(Florence Nightingale)はクリミア戦争の激戦地から祖国に帰還した。戦場のあちこちに設けられた英陸軍野戦病院の看護婦長として,彼女は何千人もの病気の兵士が不潔な病棟で苦痛に耐 … 続きを読む
網膜検査でアルツハイマー病診断〜日経サイエンス2022年12月号より
脳と同様の変化が網膜に生じることが判明,早期発見につながりそうだ 眼球の奥にある網膜は,発生途上の胎児の脳から一部が枝分かれしてできる。つまり数層のニューロンが重なってできている網膜は中枢神経系の一部だ。近年,脳に生じる … 続きを読む
カテゴリ 2022年12月号, SCOPE & ADVANCE
マーカーペンで検体保存〜日経サイエンス2022年10月号より
替え芯を使う秀逸なアイデア 綿棒とバイアル(小さな薬瓶)は血液や唾液などの液体サンプルを臨床検査ラボに運ぶのに極めて重要な役割を果たしている。だが綿棒上の検体はすぐに乾いてしまうし,バイアルの試料は分析前に移し替えの手間 … 続きを読む
カテゴリ 2022年10月号, SCOPE & ADVANCE
ウイルスか細菌か?〜日経サイエンス2021年10月号より
感染症の原因を素早く判定する血液検査が登場しそうだ 鼻水,せき,発熱――こうした呼吸器感染症の典型的な症状を示す患者が毎日クリニックにやってくる。だが,その原因が抗生物質で撃退できる細菌なのか,あるいは薬に … 続きを読む
カテゴリ 2021年10月号, SCOPE & ADVANCE
医師が陥る「減量」神話
肥満は糖尿病などの慢性疾患につながる。このため医師は太った患者に減量を勧めるが,減量がむしろ害になることもある。単に体重に注目するのではなく,生活習慣やストレスなどの要因に目を向ける必要があるだろう。 特に,体重に対す … 続きを読む
パンデミックが変えた睡眠と夢
COVID-19は,私たちの夢の世界を変えた。ロックダウンによって,多くの人がよく長く,より遅くまで眠るようになった。中国では就寝時刻が1週間の平均で26分,起床時刻が72分遅くなり,同様の傾向はイタリアや米国にも見られ … 続きを読む
麻薬性鎮痛薬からの離脱
米国ではかねて疼痛治療に麻薬性鎮痛薬(オピオイド)が処方されてきたが,合法・違法薬の多用による死者や依存が社会問題となり,厳しい制限が設けられた。用量を急に減らすと痛みに耐えられず,むしろ危険だ。高用量のオピオイドから安 … 続きを読む
ヒヒの群れに探る社会的きずなの健康学
「アンボセリ・ヒヒ研究プロジェクト」は精密な観察手法を使って野生のヒヒの行動を50年近く記録してきた。そのデータから,幼少期の逆境体験があるヒヒは早死にする傾向があることがわかった。一方,群れのなかで他の個体と強いつなが … 続きを読む
日本でも進む「格差と健康」研究
貧困国どうしで比べると,国民の健康度は,平均所得が低いほど悪い。一方,先進国どうしでは,平均所得では差がつかず,社会における格差が大きいほど健康度が良くないことが知られている。では,国どうしではなく,個人レベルで見たらど … 続きを読む
減量手術が明かした 腸と脳の関係
重度の肥満を治療する「減量手術」は胃を切り詰めて体重減につなげるのだと考えられてきたが,それだけではないことが判明した。この手術を受けた人では,腸との情報交換に関与している脳領域の活動が活発になり,食欲そのものが変わる。 … 続きを読む
細胞内タンパク質を特定する顕微鏡〜日経サイエンス2019年2月号より
単一細胞の詳細をのぞき見る 個々のヒト細胞の内部でタンパク質がどう振る舞っているかを知れば,その細胞が生き続けるのか,死ぬのか,機能不全になるかどうかがわかるだろう。病気の早期警報になりうる情報だ。だが現在 … 続きを読む
カテゴリ 2019年2月号, SCOPE & ADVANCE
産後うつのメカニズム〜日経サイエンス2019年1月号より
通常の抗うつ薬とは異なる作用機序の新薬が臨床試験で好成績 米国では毎年約400万人の産婦のうち10~20%が産後うつになる。この症状は母と新生児の絆(きずな)を妨げ,子供の発達を青年期まで危うくする恐れがあ … 続きを読む
カテゴリ 2019年1月号, SCOPE & ADVANCE
子宮内膜症 ようやく始まった解明
子宮内膜症は本来なら子宮の内側にとどまっているはずの細胞がなぜか子宮以外の場所で増殖し,激痛や炎症をもたらす病気だ。約10%の女性がかかるとされるが,月経中の体調不良は軽視されがちで,見過ごされることも多い。痛みが始まっ … 続きを読む