タグ : 一般相対性理論
ホログラフィック宇宙 時空の本質に迫った四半世紀
四半世紀前,一つの予想が理論物理学の世界を揺るがした。それには天啓のようなオーラがあった。「神秘的で,降って湧いたかのようだった」と,加ブリティッシュ・コロンビア大学の理論物理学者マーク・ファン・ラームスドンクは言う。ニ … 続きを読む
事象地平をまたぐ「アイランド仮説」
ホーキング(Stephen Hawking)がブラックホールによる情報の破壊を主張した1974年以来,理論物理学は危機的状況にある。彼はブラックホールが蒸発し,ブラックホール自身とそこに吸い込まれたものすべてを特徴のない … 続きを読む
ビッグバンを遂げた宇宙像 太陽系からマルチバースへ
宇宙に関する理解はこの175年で大きく進んだ。SCIENTIFIC AMERICANが創刊された175年前は太陽などの恒星が何でできているかさえ不明だった。現在,私たちは宇宙の歴史を138億年前のビッグバンのわずか10億 … 続きを読む
時空の量子化をとらえる
量子世界では,粒子が同時に2つの場所に存在するという不可思議なことが起こりうる。物理学者はこれを「重ね合わせ」と呼ぶ。量子的な重ね合わせは実際に実験室で何度も確認されているが,非常にデリケートで壊れやすい。重ね合わせにな … 続きを読む
暗黒物質は幻か? 修正重力理論の新たな展開
宇宙には見える物質だけでは説明できない現象がある。例えば,銀河中心から遠く離れたところにある星の運動や,銀河団の中の一部の銀河の運動は,“見える”物質の質量だけでは説明できない。“足りない”質量を補うために「暗黒物質」の … 続きを読む
重力波の“超新星”も相次ぎ発見
重力波望遠鏡LIGOは2015年9月から2016年1月まで4カ月間稼働した後,さらなる感度向上のため観測を休止して装置の調整を行っている。4カ月間の観測で,重力波が爆発的に放出される天体現象,いわば重力波の“超新星”の出 … 続きを読む
「ここ」とはいったいどこなのか? 非局在性の不思議
日常生活では,距離と位置は当然の概念だ。だが物理学の考え方を突き詰めると絶対的な位置などというものはそもそも存在せず,この宇宙は非局在的だと考えられると著者は考察する。重力に関するニュートンの考え方は質量を持つ物体が距離 … 続きを読む
Head Trip / 思考実験 物理学者の心の旅
Gedankenexperiment , German for “thought experiment,” was Albert Einstein’s famous name for the imaginings that led to his greatest breakthroughs in physics. He traced his realization o … 続きを読む
カテゴリ 2015年12月号, 英語で読む日経サイエンス
A Brief History of Time Travel / タイムトラベルを考える意味
H. G. Wells published his first novel, The Time Machine, in 1895, just a few years before Queen Victoria’s six-decade reign over the U.K. ended. An even more durable dynasty was also drawin … 続きを読む
カテゴリ 2015年12月号, 英語で読む日経サイエンス
神がサイコロを振る階層
「神はサイコロを振らない」というアインシュタインの有名な主張は量子力学に対する強烈な反駁とされてきたが,発言の記録を詳しく調べると,それは誤解であることがわかる。彼は量子力学の非決定性を拒否したのではなく,より深いレベ … 続きを読む
アインシュタインの脳
アインシュタインの死後,その脳は病理学者によって勝手に持ち出され,天才と一般人との違いを探る研究に利用されてしまった。知性の源として様々な解剖学的特徴を示す論文も出ているが,確かな成果はなく,むしろ欠点だらけの研究が増 … 続きを読む
アインシュタインどんな人?
もちろん科学に秀でていたが,科学が彼のすべてではない。 世界市民:アインシュタインは遠慮のない革新主義者で,彼の見解はときには反発を招いた。 気むずかし屋:アインシュタインは歴史上で最も偉大な … 続きを読む
ブラックホールで一般相対論を検証
一般相対性理論は数々の検証に耐えてきたが,ブラックホールの縁など重力が極めて強い場所での検証は行われていない。近々,天の川銀河の中心にある巨大ブラックホールの事象の地平面を観測するプロジェクトがスタート,そうした検証が … 続きを読む