タグ : ニューロン

狂犬病ウイルスで神経網を探索

感染者をほぼ100%死に至らせる狂犬病ウイルス。このウイルスはニューロンからニューロンへと跳び移る能力を持ち,咬傷部から感染動物の脳に移動する。神経科学者はいま,狂犬病ウイルスのこの能力を利用・改良してニューロン間の接続 … 続きを読む

カテゴリ 2019年2月号, 記事

炎症を治すバイオエレクトロニック医薬

熱や圧力,光,化学物質にさらされると,体の器官がそれらのストレスに過剰反応するのを阻止するプロセスが開始される。脳と体の他の器官を結ぶ神経が伝える電気シグナルが,炎症を引き起こす免疫分子の産生を抑制している。体内に埋め込 … 続きを読む

カテゴリ 2015年6月号, 記事

脳指紋は語る

 本当は知ってるのに,とぼけて知らないふりをする犯人からいかに真実を引き出すか。その手段の1つがポリグラフ,いわゆる「うそ発見器」だ。心拍や呼吸,発汗に関係する皮膚の電気抵抗などの変化から心の動きを読む。こうした生理的反 … 続きを読む

カテゴリ 2014年9月号, 記事

特集:再生医療の現在

 サンショウウオは尾を再生できるが,ヒトは切断された脚を取り戻すことも,アルツハイマー病で失われた脳領域を新しくすることもできない。このような離れ業を行うには助けが必要だ。「再生医療」は,まさにそれをしようとしている。損 … 続きを読む

カテゴリ 2013年10月号, 記事

記憶の引き出し「コンセプト細胞」

 私たちの脳細胞のうち1万個くらいは,例えば「綾瀬はるか」に反応するらしい。その細胞集団は,テレビで話している彼女を見ても,雑誌のグラビアを眺めても,友達が「綾瀬はるか」と言っても反応する。特定の画像や音ではなく,「綾瀬 … 続きを読む

カテゴリ 2013年5月号, 記事

ニューロンが話す言葉

私たちの脳は数十億の神経細胞からなり,それらは数兆もの接合部を持つ配線で結ばれていて,膨大な数の微弱な電気信号が常に行き来している。近年,多数の神経細胞の活動を同時計測する技術と神経系を詳細にシミュレーションする技術の発 … 続きを読む

カテゴリ 2013年3月号, 記事

知能の物理学

 動物(哺乳類)の脳は基本構造がほとんど同じで,脳を構成する神経細胞も同じようなもの。だとするとコンピューターになぞらえれば,脳は大きいほど高性能,つまり賢くなるのだろうか? 例えばイルカやゾウ,クジラの脳は人間の脳より … 続きを読む

カテゴリ 2011年10月号, 記事

脳にあふれる信号物質

 もしあなたが個々の分子を識別できるくらい小さくなって脳のなかに入り,時間を一瞬止めることができたら,脳細胞がシナプスを介して信号を伝えている様子が,この図の右端に描かれているように見えることだろう。脳がどのようにして感 … 続きを読む

カテゴリ 2011年8月号, 記事

シミュレーションで解く脳の複雑性

 私たちの脳の中では数十億のニューロンが絡み合い,ネットワークを構成している。1つ1つのニューロンを見ると,長く伸びた軸索を通じて他のニューロンに接続し,電気信号を送り合っている。だが,これらのニューロンの活動から,どの … 続きを読む

カテゴリ 2011年4月号, 記事

脳が生み出す理不尽な痛み/慢性疼痛治療の新戦略

 ケガや手術の傷がすっかり癒えた後も,激烈な痛みが続く。何カ月,何年たっても消えない──そんなつらい状況に陥っている人は少なくない。原因がなくなっているにもかかわらず痛みが消えないのは,身体の損傷を検知して脳に伝える痛覚 … 続きを読む

カテゴリ 2010年2月号, 記事

脳のしわが明かす謎

 一般に“脳のしわ”といわれるのは,脳表面にある大脳皮質の凹凸のことだ。人間だけでなく,イルカや大型類人猿など大きな脳をもつ哺乳動物の皮質にはしわがある。ヒトの皮質を広げると1600~2000cm2。頭蓋骨の内側の表面積 … 続きを読む

カテゴリ 2009年5月号, 記事

ブレイン・マシン・インターフェース データを脳へダウンロードする

 人間の脳とコンピューターを一体化させ,必要に応じて記憶や外部情報を出し入れできる時代がやって来る!? ──ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の研究はSF小説の世界に現実味が与えるまでに進んできた。やがては,脳 … 続きを読む

カテゴリ 2009年2月号, 記事

麻酔の科学 脳に働くメカニズム

 現在使われている全身麻酔薬は,中枢神経に作用する薬の中でも最も強力なもので,危険を伴う場合もある。そのため,麻酔科医は患者や手術の内容に合わせて麻酔薬の投与量を調節し,手術中の不測の事態を回避するためにざまざまな機器を … 続きを読む

カテゴリ 2007年10月号, 記事

記憶を固定する分子メカニズム

 消滅してもよい記憶と残すべき記憶。脳はそれをどのようにして決定し,どこから指令を出しているのだろうか。短期記憶も長期記憶もニューロン(神経細胞)どうしがシナプスと呼ばれる結合部でつながったときに生まれる。短期記憶ではシ … 続きを読む

カテゴリ 2005年5月号, 記事

私たちはなぜ眠るのか

 「鳥だってするし,ハチだってする……」で始まる往年の米国のミュージシャン,コール・ポーターの『Let’s do it』の冒頭をアレンジすれば「ショウジョウバエもするし人間は必ずする」となるだろう。恋ではない … 続きを読む

カテゴリ 2004年3月号, 記事