タグ : サイエンス・イン・ピクチャー

ニューヨークのTライン

 ニューヨークはマンハッタンの街路の地下17mで,1940年代以来となる地下鉄の掘削工事が進んでいる。1972年にいったん着工したもののすぐに中断されていたセカンドアベニュー線(Tライン)だ。二番街の地下,最終的には北の … 続きを読む

カテゴリ 2011年10月号, 記事

最も賢い細菌

 イスラエルにあるテルアビブ大学の物理学教授ベン=ヤコブ(Eshel Ben-Jacob)は研究中の細菌のゲノムだけでなく,その“個性”にも興味を持っている。彼は多くの細菌をハリウッドの映画スターになぞらえる。「人は彼ら … 続きを読む

カテゴリ 2011年9月号, 記事

脳にあふれる信号物質

 もしあなたが個々の分子を識別できるくらい小さくなって脳のなかに入り,時間を一瞬止めることができたら,脳細胞がシナプスを介して信号を伝えている様子が,この図の右端に描かれているように見えることだろう。脳がどのようにして感 … 続きを読む

カテゴリ 2011年8月号, 記事

X線望遠鏡NuSTAR

 これまでの米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡では,高エネルギーX線を収束してクリアな高品質画像を作ることはできなかった。2012年前半に打ち上げられる宇宙望遠鏡NuSTAR(Nuclear Spectroscopic … 続きを読む

カテゴリ 2011年7月号, 記事

宇宙ステーションの至宝 アルファ磁気分光器

 16年の歳月と20億ドルをかけた世界最高の宇宙線検出器が,ちょっと前まで,どこかの倉庫に文字通りお蔵入りになりそうな情勢だった。米航空宇宙局(NASA)は2010年までに国際宇宙ステーション(ISS)の建設を終えてスペ … 続きを読む

カテゴリ 2011年6月号, 記事

アマゾンで見つかった種子

 あるものは豆に,あるものは矢尻に,またあるものはビーズやプロペラ,綿毛のように見える。種子はこのように驚くほど多様な形に進化することによって,自然界に広く広がるようになった。オルモシア属(Ormosia)の木のビーズの … 続きを読む

カテゴリ 2011年4月号, 記事

生命の美

 自然は倍率に応じてまるで異なって見える。生物の構造では,その多様性が特に著しい。そこでは物質が絶えず新たな配置に組み上がり,科学装置の力を借りてそれを見る者に,限りなく多様な光景を提供してくれる。    だか … 続きを読む

カテゴリ 2011年3月号, 記事

リン採掘が生んだ強酸の湖

 リンの採掘には有益な面と気がかりな面がある。食糧生産に必要な肥料の重要な成分であるリン酸アンモニウムが得られる一方で,ここに示すように,大量の廃物が生じるのだ。    米国ではいくつかの州でリン酸カルシウム鉱 … 続きを読む

カテゴリ 2011年2月号, 記事

かしこい吸盤

 タコの吸盤は一見,おもちゃの矢を的にくっつけたりGPSカーナビをフロントガラスに固定している吸着カップと変わらないが,実は驚くほど精巧な器官だ。特別な筋肉が備わっているおかげで,物体にくっつく力をさまざまに変えられるだ … 続きを読む

カテゴリ 2011年1月号, 記事

きらめく生命の小宇宙

 レンズと光によって物体を拡大して見られることを初めて述べた書物が書かれてから,もう少しでまる1000年になる。アラブの科学者イブン・アル=ハイサム(Ibn al-Haytham,アルハゼン)が虫眼鏡の特性を記述した『光 … 続きを読む

カテゴリ 2010年3月号, 記事

宇宙滞在138日と「きぼう」完成

 かつて宇宙飛行は日本人にとって“別世界”の話だった。「5歳のとき,人類初の月着陸をテレビで見て宇宙に強いあこがれを抱いた。ただ,宇宙飛行士はアームストロングやガガーリンなど,私たち(日本人)にはわからない言葉を話す人が … 続きを読む

カテゴリ 2010年1月号, 記事

砂漠から甦った恐竜たち

 生物にとって最も過酷な地域は砂漠だ。植物はほとんど見られず,動物や昆虫は小さくて,猛暑の日中は砂の中に潜っているものが多い。だが,そんな砂漠も数千万年から1億数千万年の時を遡れば別世界だった。水辺があって植物が生い茂り … 続きを読む

カテゴリ 2009年10月号, 記事

宇宙,身近に感じて 野村仁の世界

 東京・六本木の国立新美術館に宇宙や時間を感じる“神殿”が出現した。広い真っ白な部屋がいくつも続く。ある部屋には太古から生き続けてきたストロマトライト(藍藻類)の大きな写真が掲げられ,その手前には,静かに泡立つ液体酸素( … 続きを読む

カテゴリ 2009年8月号, 記事

超大陸分裂と恐竜の進化

 南極大陸を東西に分ける南極横断山脈。氷の世界にそびえる岩山の1つ,カークパトリック山の標高4000mの山腹で,防寒着に身を固め,希薄な空気に苦しみながら岩を砕く男たちがいた。米オーガスタナ大学などからなる発掘調査隊の面 … 続きを読む

カテゴリ 2009年7月号, 記事

すばるが見た渦巻銀河M33 銀河考古学の扉を開く

 ハワイ島の高峰マウナケア山頂にある国立天文台のすばる望遠鏡。稼働から10年を迎えた今も最先端の観測をしている。このほど10周年を記念して1枚の銀河の画像が公表された。    天の川銀河は小さな星の集団をいくつ … 続きを読む

カテゴリ 2009年6月号, 記事