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クジラとイルカのペア~日経サイエンス2014年3月号より

種を超えた社会的な絆が見られる

 

 ニュージーランドの北岸沖に,世界で最も未知の部分が多いクジラ目動物の一種が群れをなして泳いでいる。シャチに姿がよく似ていることからシャチモドキとも呼ばれるオキゴンドウだ。オキゴンドウは熱帯と温帯の海域に生息しているが,人間がこのクジラを目にするのはふつう,岸に打ち上げられたものだけだ。

 

 オキゴンドウを観察できる機会がほとんどないため,その社会生活についてはごく基本的なことしかわかっていない。ハワイとコスタリカ付近の個体群に関するこれまでの研究から,オキゴンドウは社会的な動物であって,一緒に泳いだり狩りをしたり遊んだりといった友達関係を何年も維持できることがわかっている。

 

 さらに,種の違いを超えて友達関係を築く。最近,ニュージーランドのオキゴンドウに関する過去17年間の目撃事例数十件をもとに,オキゴンドウの動きと交流を追跡した研究が報告された。オキゴンドウはまれに目撃された場合にハンドウイルカと一緒にいることが多かった。背びれの固有の切れ込みを写真で確認して個体を識別したところ,この2種間の個体ペアの交流は時間的にも空間的にもかなりの範囲に及ぶことがわかった。なかには5年を超えて続く場合もあり,同じペアが以前とは650km離れた場所に出現した例もあった。Marine Mammal Science誌電子版に報告。(続く)

 

 

 

続きは現在発売中の3月号誌面でどうぞ。

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