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ゴキブリがお助け虫に〜日経サイエンス2013年1月号より

瓦礫のなかの被災者を探すスーパーローチ

 

 ゴキブリが誘発するのはふつう嫌悪であり,この虫が出てきてほっとする人はまずいない。だが,もしあなたが崩壊した建物のなかに閉じ込められ,救助隊があなたを発見するためにゴキブリを差し向けたらどうだろう。

 

 ある研究チームが,ゴキブリの異常なまでのしぶとさを災害時の人命救助に活用する方法を考えた。ゴキブリの触角に無線パルスを送ることで,動きを指令する。ゴキブリは触角を接触センサーとして使っているので,一方の触角を刺激すると,そちらに障害物があると考えて反対方向に動く。

 

 「馬に乗って手綱を引いているようなものだ」と,ノースカロライナ州立大学の電気・コンピューター工学科のボズカート(Alper Bozkurt)は説明する。ボズカートと大学院博士課程の学生ラティフ(Tahmid Latif)はこの研究成果を去る8月にカリフォルニア州サンディエゴで開かれた第34回IEEE国際医用生体工学会年次大会で発表した。

 

 研究チームはマダガスカルオオゴキブリにバックパックのような電気装置を背負わせた。マイクロコントローラーと無線信号受信機,リチウムイオンポリマー電池を載せたプリント基板が入っている。小さなステンレス製の電極によって,回路基板をゴキブリの触角につないだ。その後,無線で電気パルスをバックパックの受信機に送り,左右いずれかの触角を刺激した。ボズカートとラティフはこのゴキブリが設計の難しい小型ロボットの代わりになるとみている。

 

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