きょうの日経サイエンス

2012年10月26日

2012年ノーベル賞受賞者による寄稿論文が,PDFで復刻!

 

 現在発売中の日経サイエンス12月号,お楽しみいただけていますか? 

 巻頭は2012年のノーベル賞受賞研究の緊急特集。

  メインはもちろん,山中伸弥・京都大学教授のiPS細胞です。

 

 今月は,誌面には載せきれなかった物理学賞を中心に,

 受賞が決まった科学者が自ら執筆した本誌記事をPDFで復刻し,

 特別価格200円にてダウンロード販売でご提供いたします。

 

 

 

 

 

 

 

【ノーベル物理学賞】

 

サイエンス 1990年3月号

 微小プラズマの物理

 J.J.ボリンシャー/D.J.ワインランド

 

 

 

 

 

 

サイエンス1980年10月号

 単一電子で測定したg因子

 P.エクストローム/D.ワインランド

 

 

 

 

 

 

 

日経サイエンス1993年6月号

 共振器の中の量子電磁力学

 S.ハロシ/J.-M.レイモンド

 ※当時はアロシュをハロシと表記

 

 

 

 

 

 

【ノーベル生理学・医学賞】

1982年6月発行 別冊サイエンス52

特集 バイオテクノロジ—

 遺伝子組み換えと細胞工学

 卵への核移植とクローン・ガエル

  J. B. ガードン

(SCIENTIFIC AMERICANの1968年12月号掲載)

 

 

 

 

 ノーベル物理学賞は米国立標準技術研究所のワインランド博士と,フランスの高等師範学校/コレージュ・ド・フランスのアロシュ教授に贈られます。授賞理由は「個別の量子系の測定や操作を可能にする画期的手法の開発」。

 「微小プラズマの物理」はイオンなどの荷電粒子を電磁トラップに捕捉して詳しく調べる技術,「単一電子で測定したg因子」は電子を捕捉してg因子という数値(電子のスピンに関連する定数)を精密に測定した実験について,ワインランド博士が解説した記事です。

 「共振器の中の量子電磁力学」は,共振器のなかに閉じ込めた原子が量子力学の法則に従って光(光子)を吸収したり放出したりすることを確かめた精巧な実験について,アロシュ教授(この記事ではハロシと表記)が詳しく述べています。これらを読むと,今回の受賞に至る研究の軌跡を知ることができます。

 

 「卵への核移植とクローン・ガエル」は山中教授と生理学・医学賞を共同受賞する英ケンブリッジ大学のガードン教授がSCIENTIFIC AMERICANの1968年12月号に執筆した記事で,翻訳は別冊サイエンス52『遺伝子組み換えと細胞工学』(1982年)に掲載しました。

 内容は標題の通り,カエルの体細胞の核を卵に移植して発生させた歴史的な研究です。本誌12月号に再録した「最初のリプログラミング実験」(1979年)と併せて読むと,iPS細胞研究の源流となったガードン教授の基礎的な仕事を明快に理解できるでしょう。

 

他にも関連記事はございます。ご参考までにどうぞ。(※こちらはお値引き対象外となります)

 

※ノーベル財団推奨一般向け記事

日経サイエンス2008年11月号

 イオンで作る量子コンピューター

 C. R. モンロー/D. J. ワインランド

 

 

 

 

【そのほかのノーベル賞受賞者寄稿記】

こちらも復刻特価で販売中です。この機会にご覧下さい。

 

日経サイエンス復刻版希望アンケート

皆様からアンケートを募り,ノーベル賞受賞者寄稿記事のなかで,人気のあった上位5本を復刻しました。

 

現代物理学の歩み 歴代ノーベル賞学者が書いた12本 2012年11月号

記事の中で紹介されたもについて,復刻しました。

 

 

 

過去の編集部のお勧め記事はこちらから

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

ノーベル賞iPS細胞ES細胞再生医療量子情報量子コンピューターガードンワインランドアロシュイオントラップ超伝導キャビティリドベルグ原子