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あなたの買い物拝見します〜日経サイエンス2012年5月号より

カード決済データに基づいて人気の店を評定するサイトが登場

 

 アマゾンやイェルプなどのウェブサイトは消費者による評価(レビュー)を掲載してユーザーの買い物に役立てている。しかし,利用者にとって気がかりなのは,そうした評価がどれほど信頼できるのかだ。ニューヨークにあるベンチャー企業のバンドルは,より客観的だと思える情報源を求めた。クレジットカードのデータだ。

 バンドルは同社に出資するシティバンクグループからクレジットカード取引のデータを受け取っている。個人情報は除かれているが,カード所有者に個別の認識番号が対応づけられているので,消費動向を追跡できる。また,給与,配偶者の有無,世帯規模などの人口統計的な情報も保持している。バンドルは個別の決済を,クレジットカードに対応している1500万件に上る店のリストと突き合わせる。このリストには店の所在地が含まれている。

 「実際にお金を支払った人々を見極めるわけだ」と,バンドルの最高経営責任者シャギル(Jaidev Shergill)はいう。その店にリピート客が何人いるか,客は通常いくらくらいお金を使うか,客はどんなタイプの人か,主な客が他にどんな店を頻繁に訪れているか,といった情報を追跡している。

 バンドルのサイトは全米をカバーするようになり,1月にはiPhone向けのアプリも登場したので,ユーザーは地元でも旅行先でも自分に適していそうな店を見つけられるし,引っ越そうと考えている先の地域の消費水準を調べられる。

 とはいえ,イェルプのような主観的評価モデルが完全に不要になったのではない。バンドルは人間味を残すため,従来の質的な評価を提供する会社とも提携している。また,現金払いのみの店や,シティグループのデータでは追跡できないアメリカン・エクスプレスだけを受け付けている店など,空白部分を埋める狙いもある。

 

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