2012年1月30日
祝:日本学術振興会賞受賞:東京医科歯科大 西村栄美教授
2012月1月号のPR企画「分子生物学の研究最前線」で
紹介させていただいた
東京医科歯科大学 難治疾患研究所の西村栄美教授が,
今年度の日本学術振興会賞を受賞されました。
おめでとうございました。
受賞対象となった研究業績は,
「色素幹細胞の同定、および維持制御と毛髪老化のメカニズムの解明」
業績紹介は,下記です。
以下,日本学術振興会のサイトより
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西村栄美氏は、肌や毛の色の基となる色素幹細胞の同定に端を発し、
幹細胞が維持される分子機構を明らかにするとともに、
白髪、脱毛などの老化現象の理解に貢献するなど、
幹細胞領域において優れた業績をあげている。
同氏は、マウスの毛包内に黒髪のもととなる色素幹細胞を世界に先駆けて同定し、
幹細胞の維持に幹細胞周囲の微小環境(ニッチ)が重要であることなど、
幹細胞維持の分子機構の詳細を明らかにした。
さらに、加齢などにより色素幹細胞の維持ができなくなると、
色素を毛に供給することができず、白髪が生じることを明らかにした。
同氏の業績は、個体の発生段階でなく、
発生した後に組織の恒常性がどのように維持されているのか、
という幹細胞維持の普遍的なメカニズムを明らかにした点においても、
高く評価されている。
老化現象を幹細胞の観点から明らかにしていくという独創的な西村氏の研究は、
様々な関連分野において益々発展することが期待される。
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