SCOPE & ADVANCE

量子を操れ〜日経サイエンス2006年4月号より

 量子計算と通信の分野で大きな前進があった。2つのグループが原子の束を使って1個の光子の捕捉と解放を行い,3番目のグループがそうした2つの束を絡ませることに成功した。

 

 量子を使った情報技術の発展は,量子ビットを光子の状態として送信することにかかっている。光ファイバーを通じて送られる量子ビットは定期的に精製されること,つまり光子の保存と解放が必要になる。ハーバード大学とジョージア工科大学の各チームはそれぞれ独自にこの偉業を達成した。研究チームはルビジウム原子のコヒーレントな量子集合から単一の光子を生成し,2番目の集合に送った。光子を捕捉するためにレーザーパルスによって不透明にしたり,解放するために別のパルスによって透明にしたりできる。これらはすべて光子の量子能力を損なうことなく行える。

 

 3番目のカリフォルニア工科大学のチームは,室内で2つの束を絡ませ,量子リンクを生み出した。このリンクは信号を伝えるためのもう1つの要件だ。成果はNature誌2005年12月8日号に掲載。

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