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スカスカだった「イトカワ」〜日経サイエンス2006年8月号より

 日本の探査機「はやぶさ」が昨年11月に着陸した小惑星「イトカワ」は瓦礫が寄せ集まってできたことが,宇宙航空研究開発機構(JAXA)などのデータ解析からわかった。内部はスカスカで,空隙率は約40%に達するという。太陽系の惑星形成メカニズムの解明に役立つ成果だ。

 

 はやぶさは昨年9月から11月にかけて,イトカワ表面の画像を撮影したほか,レーザー光や赤外線,X線を使って詳細に観測した。その結果,イトカワの密度が1.9g/cm3で,地球上の平均的な岩石密度2.5~3g/cm3に比べてかなり小さいことがわかった。小惑星どうしが衝突し,飛び散った破片がお互いの重力で集合した「ラブルパイル小惑星」だと考えられるという。これまで観測された小惑星は「エロス」のようにひび割れた内部を持つか,あるいは内部が密なものが多い。ラブルパイル小惑星は理論的に存在が予想されていたものの,実際に確認できたのは初めて。

 

 また表面は輝石やカンラン石で覆われており,地球上で見つかる主要な隕石の組成と一致した。隕石の起源がイトカワのような小惑星である可能性も出てきた。一連の成果はScience誌6月2日号に特集として掲載。

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