News Scan

泡で接着〜日経サイエンス2006年12月号より

 表面が滑らかな2枚の板を水中に入れて間隔を100nm以下に近づけると,奇妙な現象が起こる。静電気力で引き合うには遠すぎるにもかかわらず,2つの面がくっつくのだ。

 

 米国立サンディア研究所のブリンカー(C. Jeffrey Brinker)らは,表面が少しざらざらしたシリカの板を使ってこの実験を繰り返した。滑らかな面よりも水をはじく性質(撥水性)が強い。特殊な原子間力顕微鏡を使って面と面の間隔を調整しながら調べたところ,間隔が最長で2μmも離れた段階から不思議な引き付け合いが始まるほか,間に水蒸気の泡が生じることがわかった。

 

 撥水性の表面が部分的な真空を作り出し,これによって互いがくっつくのだと研究グループは結論づけている。Nature誌8月3日号に報告。