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20%の記憶〜日経サイエンス2007年9月号より

 人間は脳の10%しか使っていないというのは作り話だが,20%を使って記憶を形成しているという説は本当かもしれない。
 マウスと蛍光プローブを使い,扁桃体外側核という領域のニューロンを調べた。中脳の右と左に1つずつあるアーモンド型の領域で,学習と記憶に関連している。ナマコからヒトまで幅広い種で記憶の形成に主要な役割を果たしている「CREB」というタンパク質の活性を調べたところ,扁桃体外側核ニューロンの1/5でCREBが働いていることがわかった。
 どうやら,特定の記憶を形成する際にニューロンどうしの競争があるらしい。「一定数(20%)の生徒がAの成績をもらう相対評価の仕組みに似ている」というのは,研究チームの一員であるトロント小児病院のジョスリン(Sheena Josselyn)だ。ニューロンの場合は,一定の割合のニューロンが記憶形成に関与する。Science誌4月20日号に掲載。

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