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伏せ字のパワー~日経サイエンス2011年8月号より

ヒットチャート上位に下品な言葉が

 

 今年の春,ビルボード・ポップミュージック・チャートで“画期的”な出来事が起こった。同じ四文字語を目立つように使った曲が,トップ10に3曲も入ったのだ。シー・ロー・グリーンの「F**k You(フ**クユー)」とピンクの「F**kin’ Perfect(フ**キン・パーフェクト)」,そしてエンリケ・イグレシアスの「トゥナイト(アイム・ラヴィン・ユー)」はコーラス部分にこの罵り言葉が出てくる。これ,いったいどういうこと?

 

 専門家によると,こと大衆文化においては,下品な言葉によってファンは会員限定クラブの一員になったように感じるのだという。「その言葉がしっくりはまる感じがして,自分がそうした特定集団の一員である印となる。だから,これらの言葉には力があるのだ」と,罵り言葉を長年研究しているマサチューセッツ・リベラルアーツ・カレッジの心理学教授ジェイ(Timothy Jay)はいう。

 

 怒りのなかでそうした罵り言葉を叫んでいるとき,脳の右半球の活動が盛んになることが脳画像研究から示されている。右半球は緊急事態に反応して,私たちが情動を処理するのを助けている脳領域だ。また,情動と行動を調節している辺縁系も活動する。

 

続きは発売中の2011年8月号誌面でどうぞ。

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