きょうの日経サイエンス

2010年12月22日

NHK大科学実験「静電気でお絵かき」:予定の失敗では

 

NHK「大科学実験」ファンの皆さまこんばんは。
ようやく,水曜の夜の放送時間に合わせてUPができるようになりました。チーフプロデューサーの森さんに「今日,楽しみにしてますからね」と3回もにっこり笑いながら言われました。あの微笑みが曲者。

 

今晩も再放送。第17回の「静電気でお絵かき」です。

 

初回放送の日にも書きましたが,この回の予備実験では使う紙を防湿紙にしてからは毎回非常にうまくいっていたそうです。使っているトナーも,コピーメーカーさんがコピー機の原理を子どもに説明する実験などで使っている品を分けてもらったのだとか(この,原理説明の実験って,大科学実験とほとんど同じなのだそうです)。

 

ところが,本番収録で絵が現れず,実験レンジャーたちは“素”で呆然。居合わせたメーカーの技術者さんのおかげで,原因もわかり,無事,大きな絵を描くことができました。

 

この回の「大科学実験」では,失敗も予定していました。描いてみたけれど,うまくいかず,原因を突き止めて,解決!という流れでした。「ん? できあがった番組そのままでは?」と思ってしまいますが,“予定していた失敗”は,ちょっと違いました。

 

3人ではなく,まずは1人で成功例と同じ大きな絵を描くというもの。3倍の時間がかかるので,せっかく帯電ガンを使って描いたのに,静電気が薄れてしまい,最初の方の絵は現れない,というのが“予定していた失敗”でした。

 

この“予定していた失敗”は成功の映像を撮ったあとに収録する予定だったのですが,“成功”の収録が見事にリアル失敗となってしまい,試されることもないままに終わりました。

 

この“予定していた失敗”,試していたらどうなっていたでしょう? 予備実験でも試していないそうです。もしかしたら,うまくいかず,成功してしまったかもしれませんね。

 

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