きょうの日経サイエンス

2010年8月6日

12の出来事その8 室温超電導体

発売中の日経サイエンス9月号科学大予測 世界が変わる12の出来事」からサワリをご紹介します。1項目ずつ不定期にアップしますので,またのぞきに来て下さい!

 

出来事8 室温超電導体
2050年までの実現性……五分五分

 

 最先端の超電導ケーブルは大電力をわずか2~3%の損失で数千km先にまで送れるが,絶対温度77K(-196℃)の液体窒素に浸して冷やしておかねばならない。1kmおきにポンプと冷凍装置を配置する必要があり,コストと複雑さが増してしまう。
 常温常圧で機能する超電導体ができれば,まさに世界的なエネルギー供給が可能になるだろう。だが,どうすれば室温超電導体ができるかは現在もわかっていない。いまから2年前,鉄をベースとするまったく新しいタイプの超電導体が発見され,高温超電導体で働いているメカニズムの理論的解明につながると期待されている(東京工業大学の細野秀雄教授らによる発見。G. P. コリンズ「高温超電導 鉄が握る解明のカギ」日経サイエンス2009年11月号)。そうした知識をもとに,室温超電導体への道筋がおそらく見えてくるのだろう。

 

*次の出来事9は「自我を備えた機械」です。あなたのオッズは? お楽しみに!