きょうの日経サイエンス

2010年7月21日

ひと味違った植物観察

夏本番です。今日から夏休み!という子どもさんも多いことでしょう。

 

夏休みの課題「自由研究」の定番といえば,今も昔も植物観察。7/24日発売の日経サイエンス9月号では,脳科学者の茂木健一郎さんが,植物生態学者の多田多恵子さんと東京・文京区の東京大学から小石川植物園までお散歩し,道端で見かけた植物の意外な一面について聞きました。

 

出てくるのはツタ,クスノキ,アジサイ,ナツメ,スズカケノキなど,街角や公園によくある植物ばかり。でも,そんな普通の植物にも,面白いことはたくさん潜んでいます。例えば,クスノキ。葉脈の根元にプクっと膨らんだ,針の先ほどのコブがあるのをご存じでしょうか?

 

これはダニ部屋です。顕微鏡でないと見えないような小さなダニが棲みつき,中から葉の汁を吸っているのです。クスノキにしてみれば迷惑な存在かと思いきや,さにあらず。少々栄養をとられても,このダニを飼っておきたい事情が,ちゃんとあります。それは葉をクルクルと巻いて光合成をできなくしてしまう,別のダニの存在。クスノキにとってはこっちの方がずっと迷惑なんですが,身内のダニが普段からチョロチョロしていれば,肉食性のダニが寄ってきて,葉を巻く連中ともども食べてくれます。これぞ,クスノキ流のエビタイ戦略です。

 

対談には,こんな意外なトリビアが満載です。自由研究のテーマに頭を悩ませている子どもさんと一緒に植物散歩をすると,ひと味違った自由研究のヒントになるかもしれません。植物の知識とともに,親の株もアップするかも!?   (古田彩)