きょうの日経サイエンス

2010年5月25日

1勝10敗,逆転なるか

 「日本は1勝10敗」──1年半ほど前に,その貴重にして決定的な1勝をあげたご本人の言葉です。いえ,サッカーではなくiPS細胞(人工多能性幹細胞)のお話。最初の決定的な1勝こそ日本発でしたが,その後の研究では米国などに負けている,というのがiPS細胞の生みの親である京都大学の山中伸弥先生の見方でした。

 iPS細胞は皮膚などの採りやすい細胞から作ることできます。
無限の増殖能力とどんな細胞にもなることのできる多能性を兼ね備えています。皮膚の細胞からiPS細胞をつくり,例えば心筋細胞に変えるということが可能になっています。それまで,生きた状態でのヒトの心筋細胞など,事実上,入手できないと言っていい状態でした。これでは研究が進みません。それが,iPS細胞の登場で一変しました。世界中の研究者が熱狂的に歓迎したのも,無理はないと思います。

iPS細胞を実際の医療に役立てようと,ものすごいスピードで研究が進んでいます。
本日発売
日経サイエンス7月号では,iPS細胞の何がどれほどすごくて,どこまで研究が進んでいるのかをじっくり解説します。

この春には京都大学にiPS細胞研究所が設立されました。世界に例のない,iPS細胞の研究だけに特化した研究所です。ここを中心とした日本の研究もご紹介。1勝10敗状態から,逆転はあるのか?

詳しくは,本日発売の日経サイエンス7月号の「ここまで来たiPS細胞」をご覧下さい!

 

▽7月号ではこのほかに…,
「うつ病,強迫性障害,PTSD,…心の病を生む脳の回路」「臨界点に迫る地球──8人の専門家の処方箋」「イラストで楽しむ驚異の太陽系八景」「知られざるトリュフの世界」「イザというときの携to携ネット」など読み応え十分。

ページを拡充したニュースコーナー「NEWS SCAN」も読者の皆様から「はじめて知ることが多かった」「情報源になる」など好評です!

 

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