2010年3月29日
1.7kmってやっぱり遠い?
NHK『大科学実験』の記念すべき第1回放送(3/31)は「音の速さを見てみよう」。20mおきに旗を手にした86人がずらりと並び,列の端から音を出して,音が聞こえたら旗を上げるという,シンプルながらも大規模な大実験。
86人が1.7kmに並んでの実験だから,例えば定位置まで移動するのも時間がかかるし,「では,実験を始めまーす」というただの合図を伝えるだけもとにかく大変。スタッフも含めて総勢150人もいたというから,食事やトイレの心配も半端なものではありません。
撮影当日も大変だったそうですが,準備段階もそれなりに……。とくに大変だったのは,1.7kmの距離まで届く音源探し。NHKの近くにある公園で音を出し,届くかどうかを確かめるなどという,ご近所迷惑的な予備実験もしたそうです。
番組中で実際に試している3つの音のうち,1.7kmを見事伝わったのは1つだけ。残りの2つはほぼ同じあたりまでしか届かないのですが,実は,このあたりはわずかな坂になっていて,もしかするとその影響なのかもしれないそうです。十分に考えられますよね。
音を聞いた実験レンジャーたちが次々と旗を上げて行く様子を空から撮ろうと,ヘリコプターからも撮影したのですが,ヘリコプターのローターの音が邪魔になって,肝心の実験音が86人目の実験レンジャーさんには聞こえなかったそうです。86番さんがいつまでも旗を上げないのを見て「絵(映像)にならないじゃないか?。空気を読んでくれ?」と突っ込んだスタッフがいたとか,いなかったとか。聞こえずに旗を上げたら,捏造になりますって!
このブログでの「大科学実験」で使っているロゴや写真はすべてNHKエデュケーショナルさんからご提供いただいたもの。右の写真は番組中で「音」として登場いただいた歌声の持ち主ですが,この写真のファイル名,「メデューサ」ってついていたんですよ(本当)。そうつけたく気持ちはわかります。右上の写真は「長い道」。NHKエデュケーショナルさんってば,意外におちゃめ。