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交通渋滞はなくせるか
日本が先進国の中で最も交通渋滞に悩まされている国のひとつである。渋滞の解消は交通対策の重要課題であるのに,道路の混雑状況は年を追って悪化の傾向をたどっている。しかし,最近になって最新の情報処理と通信技術を使った渋滞対策が … 続きを読む
カリブ海のマングローブ湿地
海水中や潮間帯のような塩辛くて土壌の酸素の乏しい環境は,植物には耐えがたいものである。ところが,マングローブ湿地の植物は,このような場所で生きるための特性を備えている。これらの植物は,細胞に塩分を取り込まない,あるいは … 続きを読む
ブレークスルーを待つナノテクノロジー
ナノテクノロジーは,大きさが100nm(0.1μm)程度までのミクロな物質や構造を作り出す技術である。学問分野としては,従来の合成化学から原子1個1個を極微小のプローブで操作する技術までカバーしている。ミスター・ナノテ … 続きを読む
進化するバーチャルスペース
計算力が豊富で記憶容量が膨大なコンピューターは確かに便利な道具だが,キーボードかマウスでしか入力できないのはいかにも不便だ。人手でわざわざ入力するのではなく,自分からデータを求めて処理し,人間に仕えてくれる有能な“秘書 … 続きを読む

日経サイエンス 1996年5月号
世界一明るい夜光物質の誕生 村山義彦 この夜光物質は,輝度も持続時間もこれまでの10倍以上!しかも従来のものと違って,放射性物質を使っていません。綴じ込みおまけの百武彗星カードで,その明るさを実感して下さい!!。 &n … 続きを読む
なぜアフリカでエイズが大流行しているか
サハラ以南のアフリカでは,都市人口の25%近くの人がHIVに感染している地域がある。しかも,ここでのおもな感染経路は異性間感染だという。これは専門家にとってはすぐには信じられないことであった。異性間の性交渉(膣性交)で … 続きを読む
チェルノブイリ—その後の10年
1986年4月26日,ウクライナ共和国のチェルノブイリで起きた原子力発電所の事故は史上最悪の惨事を招いた。暴走した核反応のために原子炉は吹っ飛び,多量の放射性物質が大気中に飛び散り,旧ソ連邦諸国はおろか,はるか2000 … 続きを読む
クリチバ市にみる人間重視の都市計画
さまざまな仕事があり,大勢の人が集まる都市の魅力は,交通渋滞や環境汚染によって台なしにされる。当局が状況を改善しようとしても,実のある都市計画を立てることすら難しい。 しかし,ブラジル・パラナ州の州都ク … 続きを読む
彗星・小惑星は地球に衝突する
日本人が発見した百武彗星が先月末に地球に最接近し,その雄姿は天文ファンの目を存分に楽しませてくれた。しかし,喜んでばかりはいられない。この彗星は地球から1500万・のところを通り過ぎたが,もし地球を直撃するコースをたど … 続きを読む
ゲノム解析が医療にもたらした波紋
ヒトゲノム解析計画がスタートして5年半が経過した。このプロジェクトは当初,2005年の完了を目標にしていたが,塩基配列を読み取るシークエンサーの自動化,高速化などにより,計画完了は2年ほど早まりそうだ。 … 続きを読む
日経サイエンス5月号綴じ込みおまけ 闇夜に光る百武彗星
本物はご覧になりましたか? 百武彗星のきた時代に生きてたことを,孫の代まで自慢しよう! 撮影:北川実氏 無断転用を禁じます 日経サイエンス5月号(4月25日発売)に付くこの綴じ込みおまけカードは,暗闇で光る優れものです( … 続きを読む
量子ホール効果と超伝導の深い関係
「量子ホール効果」と「超伝導」が,実は奥深いところで密接に関係しているというわくわくするような事実が明らかになった。 量子ホール効果は,極低温の状態で2次元界面に閉じ込められた電子が起こす現象で,磁場を … 続きを読む
細胞内の輸送小胞を解明する
組織を効率よく運営するためのカギは適材を適所に配置することだが,細胞も例外ではない。リボソームで作られたタンパク質は,それぞれの能力を生かせる“職場”で働かなくては意味がない。人間と違って,タンパク質の場合は,その場所 … 続きを読む
世界一明るい夜光物質の誕生
夜光物質は暗闇でも見える時計の文字盤として親しまれてきた。こうした物質は「残光性蛍光体」と呼ばれる。蛍光体というのは,一般に,光や電子線などの刺激によって発光する物質のことで,とくに,刺激を取り除いた後に発光する光を「 … 続きを読む

日経サイエンス 1996年4月号
「こころ」を測る 武者利光 「顔で笑って心で泣いて」――相手の見せている表情が,そのまま心を反映しているとは限りません。脳波を精密に分析すると,感情の変化を測定できるそうです。 全地球測位システムGPS … 続きを読む