What’s New
正体を見せたガンマ線バースト
観測装置の急速な進歩で,宇宙の果て近くのことまで見えるようになった今でも,解き明かせない宇宙の謎はそれこそ星の数ほどある。その中でも横綱級の謎が全宇宙最大規模とみられる爆発現象,「ガンマ線バースト」。 … 続きを読む
世界一速いヨットの帆
軽くて丈夫で伸びにくい。これが理想的なヨットの帆である。ヨットの帆に革命をもたらしたのは,1970年代に登場しはじめた補強繊維とプラスチックフィルムを重ね合わせたラミネートセールである。生地の発達に比べると,製造技術は … 続きを読む
コンピューターで生産性は上がらない
産業革命からこのかた,水力,蒸気機関,電気など新たな動力源が開発されるたびに,世界経済は爆発的な発展を遂げてきたが,こうした過去の新技術導入のインパクトと比べると,情報化による生産性向上の効果は微々たるものだ。実際,先 … 続きを読む
ジュール・ベルヌの意外な素顔
『海底2万海里』『月世界旅行』など,わくわくするような科学冒険小説で人々をとりこにしたベルヌ。彼の小説がなかったら,宇宙工学は遅れていたかもしれないとさえいわれている。 科学が輝き,誰もが科学のもたらす … 続きを読む
ここまで来た異種移植
臓器移植が医療として定着した米国では,ドナー不足が深刻になっている。年間1万人が臓器の提供を待ちながら,移植を受けられるのは1/3にすぎない。そのため,動物の臓器を人間に移植する異種移植に期待が集まっている。 &nbs … 続きを読む

日経サイエンス 1997年10月号
トレンド コンピューターで生産性は上がらない W. W. ギブズ コンピューターにかける期待は大きいのですが,ほとんどの業種では投資額に見合うほどには上がっていません。さらに,ソフトがバージョンアップするたびに半日かけ … 続きを読む
アナム猿人が語る直立二足歩行の起源
サバンナでの直立二足歩行が人類と類人猿を区別する根本的な特徴であることは,この50年間の人類学のセントラルドグマといえる。しかし,最古の直立二足歩行者アファール猿人と,最後の類人猿との共通祖先との間には,まだ数百万年の … 続きを読む
変幻自在に回路を変えるプロセッサー
まったく新しい形式のマイクロプロセッサーが登場した。「コンフィギュラブル・コンピューティング」と呼ばれる方式で,設定可変(コンフィギュラブル)つまり,電子回路をいつでも自由に変えることができるという特徴をもつ。したがっ … 続きを読む
絵の特徴から選び出す画像検索法
100枚の画像の中から馬の画像を選び出すのは簡単だが,これが1万枚となると,もう人の手には負えない。文章データベースならキーワードを打ち込めば,すぐ情報が集まるが,キャプションなしの画像データベースとなると自動検索はか … 続きを読む
イランの原子力開発の謎
ペルシャ湾に面したイランの町ブシェールの近郊に,建設途中の商用原子力発電所がある。このブシェール原子力発電所は,1970年代の半ばに当時のイラン国王がドイツ発電所連合と契約して建造を始めたもので,2基の120万kW発電 … 続きを読む
海底の知られざる景観
つらなる巨大な断崖絶壁,ぼこぼこと穴があいたクレーター群。海底には人類がいまだ直接,目にしたことがない雄大な景色が広がっている。音響測深技術(ソナー)の進歩によって,海底の地形の様子が手に取るようにわかるようになってき … 続きを読む
特集:遺伝子治療の夢と現実
7月25日発売の日経サイエンス9月号では36ページを割いて,遺伝子治療の特集をします。 どんな病気に応用できるのか,どうすればもっと効果的な治療が実現できるのか・・・。ガンやエイズの治療はもちろん,アルツハイマーのような … 続きを読む