SCOPE & ADVANCE
人工指触覚センサー〜日経サイエンス2023年10月号より
物体の表面をツンツンしてその内部構造を検知する 人間の指は物体の表面の感触を検知するだけでなく,表面下についても多くのことを教えてくれる。例えば握手の際に本当に強く握れば骨の場所がわかるし,指で何回も十分につつけば腱の位 … 続きを読む
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舌先現象の錯覚〜日経サイエンス2023年10月号より
喉元まで出かかっている記憶はただの幻らしい あれだよあれ,なんて言ったっけ――ぴったりの言葉を知っているはずなのに思い出せないことがある。答えが喉元まで出かかっているこのイライラする感覚のことを英語圏ではtip-of-t … 続きを読む
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ふたりの父親〜日経サイエンス2023年10月号より
2匹のオスのマウスから子マウスを生み出した研究 大阪大学の幹細胞生物学者である林克彦(はやし・かつひこ)らはマウスの幹細胞の染色体を操作することで,生物学的にはオスの2匹のマウスから子マウスを生み出した。成体のオスマウス … 続きを読む
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写真に写った自分の顔がわかる魚〜日経サイエンス2023年10月号より
ホンソメワケベラという魚は自己認識が可能なようだ ホンソメワケベラは商売熱心な魚だ。きらきら輝く小さなこの魚はサンゴ礁に店を構え,客の魚の寄生虫を食べる。客のなかには大きくて腹をすかせた魚もいるので,完璧な社交術が必要な … 続きを読む
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葉緑体のダイナミックな変化〜日経サイエンス2023年9月号より
細胞内でガラス状態に転移して光の吸収を高めている 植物は個々の細胞レベルまで活動的な生命体だ。光が当たると,ものの数秒で葉緑体(光をエネルギーに変換する細胞小器官)が動き回り始め,暗くなると再び集まって平たい層状に固まる … 続きを読む
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干上がった湖の生物〜日経サイエンス2023年9月号より
スペインの微生物から火星の歴史を探る スペイン中央部にあるティレスという小さな湖が過去20年の間に縮小し,2015年に完全に干上がった結果,乾燥した火星の平原を思わせる荒涼とした景色となった。この類似は役に … 続きを読む
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サイボーグ細胞〜日経サイエンス2023年9月号より
人工の骨格で強化した細菌は小さなロボットとして使える 細菌にハイドロゲルの人工足場を埋め込んだ半合成の「サイボーグ細胞」が作られた。Advanced Science誌に最近報告されたこの研究によると,いずれは医療や環境浄 … 続きを読む
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南極海の白い雲〜日経サイエンス2023年9月号より
海の植物プランクトンがその白さに一役買っている 太陽光が地球への8分間の旅を終えて雲などの白色面に当たると,ほとんどは宇宙空間へ跳ね返される。より白くて明るい雲ほど太陽光をよく反射し,地球を涼しく保つのに寄与している。最 … 続きを読む
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土星の氷衛星の生命探査に進展〜日経サイエンス2023年9月号より
エンケラドスの海水から生命の材料「リン酸」が見つかった 日欧米の国際研究チームは土星の氷衛星「エンケラドス」の海水中にリン酸が多量に含まれていることを突き止めた。生体分子の材料に欠かせないリンが見つかったことで,エンケラ … 続きを読む
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高圧下で熱を伝えにくくなる物質〜日経サイエンス2023年8月号より
在来の物理法則を破る例外が見つかった 大学の物理の授業では,物質に圧力を加えるとその熱伝導率(熱の伝わりやすさ)が高まると教わる。物質を構成する原子どうしが近づき,相互作用が強くなるためだ。 この法則は1世紀以上にわた … 続きを読む
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レーザー避雷針〜日経サイエンス2023年8月号より
雷を誘導する実験に成功 落雷は米国だけでも毎年約4000万回に上る。この自然現象はランダムで予測が難しく,主な対処法としては避雷針があるのみ。300年近く前から使われている古い技術だ。だが最近,より21世紀にふさわしい … 続きを読む
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圧力を気にしない微生物〜日経サイエンス2023年8月号より
ある種の細菌は低圧も高圧もへっちゃら 圧力下で生き延びることに関しては,人間は微生物に絶対にかなわない。腐った肉によく見つかるカルノバクテリウム属(Carnobacterium)の細菌が,ごく薄い大気から何でも押しつぶ … 続きを読む
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オンチップ膣が登場〜日経サイエンス2023年8月号より
人間の膣内細菌叢を個別に模擬できる 世界初の“オンチップ膣”が開発された。生きた細胞と細菌を使って人間の膣の微生物環境を模擬したもので,細菌性膣炎の薬を試験するのに役立つだろう。細菌性膣炎は膣内の細菌のバランスが崩れる … 続きを読む
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ブラックホールの「三種の神器」〜日経サイエンス2023年8月号より
周囲に広がる降着円盤の撮影に成功し,解明のヒントになる三要素がそろった 国立天文台などが参加する国際研究チームは,巨大ブラックホールの周囲に広がる構造を撮影することに成功した。強力な重力で引き込まれたガスが高速で回転する … 続きを読む
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カリバチの鋭い護身術〜日経サイエンス2023年7月号より
毒針を持たないオスがメスをまねて交尾器でチクリ ある種のカリバチのオスが自分の交尾器を敵に対する防衛手段として使い,メスをまねて交尾器についているトゲを敵に突き刺すことが,最近の研究でわかった。 オデコフタオビドロバチ( … 続きを読む
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