カテゴリ : 2021年10月号
月の裏側に電波望遠鏡
月の裏側は宇宙を電波で観測するための適地だ。地球発の電波が遮られて届かないうえ,観測の邪魔になる大気がないため,微弱な信号をキャッチできるからだ。特に初代の恒星が生まれる前の「宇宙の暗黒時代」を探るには,当時の宇宙を満た … 続きを読む
最初の星を探せ 日本発の宇宙望遠鏡計画
宇宙で最初に誕生した星や銀河を観測しようと,天文学者は新しい望遠鏡の導入や観測装置・技術の革新を続けてきた。2020年代に米欧が打ち上げる宇宙望遠鏡は,こうした「宇宙の一番星」に迫ることはできるが,それでも観測能力は十分 … 続きを読む
特集:宇宙の夜明けを見る
宇宙は誕生から約40万年後,まばゆい光を放った後,真っ暗闇になった。この暗黒時代が1〜3億年続いた後,最初の星が生まれ,原初の銀河が形成された。天文学者は,この夜明けの時代に輝いていた「宇宙の一番星」を見つけようと努力 … 続きを読む
共生細菌サプリがサンゴ礁を救う?
サンゴには様々な微生物が共生し,サンゴの高温耐性を強め病気を防ぐなど,有益な働きをしている。人間の腸内細菌と同様のプラスの効果だ。こうした“善玉菌”のサプリメントでサンゴの健康を強化する方法が研究されている。実験室で効果 … 続きを読む
インフルエンザが消えた1年
新型コロナウイルスが世界に広がり始めて以降,世界保健機関に報告されたインフルエンザの症例数は南北両半球ともごくわずかなレベルに低下して現在に至っている。コロナウイルスの拡散を抑えるための公衆衛生策,特にマスク着用とソーシ … 続きを読む
飲み水を求めて 渇きが促した人類進化
汗だくになりながらボリビアのアマゾンを徒歩で移動していた私たちは,大きなつる植物の前で立ち止まった。ガイドを務めるのはこの地に暮らすチマネ族の友人,フリオだ。彼によれば,チマネ族は老生林で水が必要になったときにこの植物を … 続きを読む
天然ガスを供給網を活用する脱炭素社会への近道
社会の二酸化炭素(CO2)排出を減らすには,エネルギーシステムをできるだけ速やかに脱炭素化する必要がある。メタンを主成分とする天然ガスは燃焼によるCO2排出が比較的少ないが,ゼロではないので長期的な解決策にはならない。一 … 続きを読む
反抗期の脳とうまく向き合うには
青年期の脳は,相手の表情や身振りなどの社会的なサインに敏感に反応する。この時期の若者は社会貢献に意義を見いだす大事なときでもある。“上から目線”の助言は反発されるが,敬意をもって接すればうまくいくかもしれない。 再録: … 続きを読む

日経サイエンス 2021年10月号
古生物学 特集:新しい恐竜像 ディロフォサウルスの“真の姿”は映画に描かれたものとは異なっていた。また,卵の化石から恐竜の進化の意外な側面が見えてきた。 ジュラシック・パークの“毒吐き恐竜” ディロフォサウルスの本当の姿 … 続きを読む