カテゴリ : 2015年12月号
思考実験 物理学者の心の旅
アインシュタインの不朽の貢献の1つは思考実験を活用したことだ。落下するエレベーターについての洞察が一般相対論につながった。現在の理論物理学における最重要問題のいくつかにはブラックホールに関する思考実験が必要だ。だが問題も … 続きを読む
回顧を超えて 今なぜアインシュタインなのか
一般相対論はニュートン物理学をひっくり返し,空間と時間の概念を再定義した。創出された新たな研究分野は今も活発に研究されている。またアインシュタインの思考は文化や芸術とも混合し,私たちの世界に消すことのできない無数の影響 … 続きを読む
特集:一般相対論100年
1915年12月2日に発表された「重力場の方程式」は当初,学界以外ではほとんど注目されなかった。数年後,アーサー・エディントンが率いた日食観測隊が,この理論を一夜にして有名にする観測を行った。100年前に登場したこの一般 … 続きを読む
化学賞 DNAの修復機構を解明
2015年ノーベル化学賞は「DNA修復の機械論的研究」によってスウェーデン人研究者で英フランシス・クリック研究所の名誉グループリーダーを務めているリンダール(Tomas Lindahl),米デューク大学教授のモドリッチ( … 続きを読む
熱帯病の特効薬 イベルメクチンへの道
オンコセルカ症(河川盲目症)と呼ばれる病は川辺でよく発生する。ブユが媒介するフィラリア線虫の幼虫が体内に入り込むと,皮膚に猛烈なかゆみを生ずる。症状が進み,幼虫が目に集まると失明する。熱帯地域では失明の主要な要因になって … 続きを読む
ニュートリノの質量の発見(再録)
神岡鉱山にある東京大学宇宙線研究所の実験施設スーパーカミオカンデが1996年に稼働,自然界のニュートリノを約2年間観測した結果,ニュートリノが質量を持つことで起こる「ニュートリノ振動」という現象が捉えられた。この画期的発 … 続きを読む
微小な質量の巨大なインパクト
東京大学宇宙線研究所長の梶田隆章博士がニュートリノの研究でノーベル物理学賞を受賞する。原子核の反応で生じるニュートリノは幽霊のような素粒子だ。物質を構成する粒子グループに属するが,他の物質粒子とほとんど相互作用しない。そ … 続きを読む
緊急特集 ノーベル賞ダブル受賞!
天と地を見つめてきた2人の日本の研究者にノーベル賞がもたらされた。天を見つめてきたのは物理学賞受賞の梶田隆章博士。大気上層で生じて地表に降り注ぎ,岩盤を通り抜けてくる幽霊のような素粒子ニュートリノを観測。ニュートリノが飛 … 続きを読む

日経サイエンス 2015年12月号
ノーベル賞ダブル受賞! 物理学賞 ニュートリノ振動の発見 微小な質量の巨大なインパクト 中島林彦 ニュートリノの質量の発見(再録) 梶田隆章/戸塚洋二/E. カーンズ 生理学・医学賞 熱帯病薬の開発 熱 … 続きを読む