カテゴリ : 2010年6月号
浮かび上がる脳の陰の活動
私たちの脳は,話をする,本を読む,といった意識的な仕事を行っているときだけ活動し,何もせずぼんやりしているときは脳もまた休んでいると考えられてきた。ところが最近の脳機能イメージング研究によって驚くべき事実が明らかになっ … 続きを読む
冷たい地球 衛星タイタンの姿
「輪郭がはっきりしない,縫い目のないテニスボール」。1980年代初めにボイジャー探査機が撮影した土星最大の衛星タイタンの画像を見た,探査チームのメンバーの1人オーエン(Tobias Owen)の言葉だ。それから30年あ … 続きを読む
生物が作った多様性 鉱物進化論
現在,地球上にある鉱物は,わかっているだけで4400種類。こんなに種類が多いのは地球だけで,太陽系のほかの惑星ではずっと少ない。一体なぜだろうか。実は鉱物の半数以上は,地球に生物がいたために誕生したのだという。 &nb … 続きを読む
細菌によって変わる虫たち
ミクロネシアのある島では,ある種のチョウの90%以上がメスだ。実は皆,ボルバキアという細菌に感染している。この細菌に感染すると,オスの卵はみな死んでしまい,メスだけが生き残るので,個体のほとんどがメスになってしまうのだ … 続きを読む
総力戦で初期宇宙に迫る
スイス・ジュネーブ近郊に建設された史上最強の加速器LHCが,初期のトラブルを克服して再稼働し,これまでの最高記録を大幅に上回る衝突エネルギー7兆電子ボルトでの素粒子実験が2010年3月末に始まった。奥飛騨の神岡の地下な … 続きを読む
救命毒ガス 硫化水素
温泉や火山の噴火口近くに漂う“卵の腐ったような臭い”。これが硫化水素だ。温泉好きの日本人には比較的,なじみのある臭いだが,命にかかわる毒ガスだ。人間の鼻はわずか0.0047ppm(1ppmは100万分の1)の硫化水素を感 … 続きを読む
核融合炉は本当に可能か?
星を輝かせている核融合を地上で緩やかに起こしてクリーンで安全かつ実質的に無尽蔵なエネルギー源にする──この長年にわたる夢の研究が近く歴史的な節目を迎えるが,実用化は不可能ではないかという疑問の声もあがっている。 &nb … 続きを読む
森で実験 気候変動の影響
今日,科学者は森林破壊や土地利用,化石燃料の燃焼によって地球が温暖化していることを認識している。しかし,気候変化が森林や草原の生態系をどのように変え,それに伴って生態系が人間社会にもたらす恩恵にどのような影響が及ぶかに … 続きを読む
Fusion's False Dawn / 核融合炉は本当に可能か?
Ignition is close now. Within a year or two the 192 laser beams at the National Ignition Facility (NIF)──the world's largest and most powerful laser system, a 13-year, $4-billion enterprise──w … 続きを読む
カテゴリ 2010年6月号, 英語で読む日経サイエンス
200mの超電導直流送電〜日経サイエンス2010年6月号
究極の高効率電力輸送である高温超電導による直流送電名古屋で産学連携の実験プロジェクトが進んでいる 中部大学(愛知県春日井市)は世界初となる200m超電導直流送電実験に成功したと3月2日に発表した。現在,温 … 続きを読む
カテゴリ 2010年6月号, SCOPE & ADVANCE
地球の中心と同じ超高圧・超高温を達成!〜日経サイエンス2010年6月号
地球コアを構成する物質を実験室で合成することが可能にその結晶構造や密度の測定から謎多きコアの解明が進むと期待 東京工業大学,海洋研究開発機構,高輝度光科学研究センターの共同研究グループは,地球の中心部分( … 続きを読む
カテゴリ 2010年6月号, SCOPE & ADVANCE
「はやぶさ」6月帰還へ〜日経サイエンス2010年6月号
小惑星「イトカワ」のサンプル採取を行った探査機が数多くの試練を乗り越え,オーストラリアの砂漠に戻ってくる 宇宙航空研究開発機構は3月27日,小惑星「イトカワ」のサンプル採取を行って地球への帰途にある探査 … 続きを読む
カテゴリ 2010年6月号, SCOPE & ADVANCE
ネット版ブルバキの実力〜日経サイエンス2010年6月号より
フィールズ賞数学者のブログをきっかけに,多数の知恵を集めた数学共同研究がスタート 20世紀中ごろ,フランスの数学者ブルバキ(Nicolas Bourbaki)は百科全書的な著作『数学原論』によってあらゆる … 続きを読む
カテゴリ 2010年6月号, SCOPE & ADVANCE
“三次喫煙”に発がん物質〜日経サイエンス2010年6月号より
残留ニコチンが環境中のガスと化学反応して… 喫煙者の家を訪ねた人は誰でも,タバコの火が消えた後にも喫煙の形跡が消えずに残っていることがわかるだろう。家具など室内の表面にくっついたタバコの煙の残留物だ。この … 続きを読む
カテゴリ 2010年6月号, SCOPE & ADVANCE