カテゴリ : 2013年3月号
ペンギンの数奇な歩み
ペンギンは冷たい南極海を自由自在に泳ぎ回り,水深約500mまで潜って魚やイカ,オキアミを探す。空を飛ぶ唯一の機会は,水中から飛び上がって氷の上に戻る一瞬だけだ。いったいどのような進化の道筋をたどって,こんな奇妙な鳥が登場 … 続きを読む
ニューロンが話す言葉
私たちの脳は数十億の神経細胞からなり,それらは数兆もの接合部を持つ配線で結ばれていて,膨大な数の微弱な電気信号が常に行き来している。近年,多数の神経細胞の活動を同時計測する技術と神経系を詳細にシミュレーションする技術の発 … 続きを読む
量子で囚人を解き放つ
ひとりひとりが自己の利益を追求した結果,全員が損をする──ゲーム理論における「囚人のジレンマ」は,そんな逆説的な状況を物語る。人間が合理的に行動する限り,この残念な結果は避けられない。だが実際の人間は必ずしもそうした合 … 続きを読む
パラドックスに合理あり
20世紀を通じて,科学者と数学者は,我々には合理的に理解できないような何かが常に存在することを,はからずも認めざるを得なくなった。よく知られているように,ゲーデル(Kurt Gödel)は1930年代,数学という合理的 … 続きを読む
特集:量子ゲーム理論
人間社会はパラドックスに満ちている。民意をくみ取るための選挙は有権者の好み以上に制度設計に結果が左右され,個人にとって合理的な行動はしばしば全体の利益を損なう。だがこうしたパラドックスも,量子力学的な選択が可能なら解決で … 続きを読む

日経サイエンス 2013年3月号
量子物理学 特集:量子ゲーム理論 パラドックスに合理あり G. マッサー 量子で囚人を解き放つ 筒井 泉 神経科学 ニューロンが話す言葉 T. セノースキー/ … 続きを読む