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新局面を迎えた超弦理論

 物理学者は,宇宙のすべての現象をたった1つの方程式で記述できるような最終理論(TOE)を追い求めている。そのために現在最も期待を集めているのが「弦理論」である。弦理論では,物質の最小の単位は小さな“ひも”であると考える … 続きを読む

カテゴリ 1996年3月号, 記事

原生生物の世界―動物界と植物界の間

 すべての生物を動物と植物に分類するという方法に,生物学者の多くは長い間悩まされてきた。この状況を打破したのが,ホイタッカーの「五界説」である。動物界,植物界のほかに,バクテリアからなる原核生物(モネラ)界,単細胞真核生 … 続きを読む

カテゴリ 1996年3月号, 記事

すばる構造図

 安定で重力変形を単純にするため,すばる望遠鏡の回転支持構造は経緯儀型になっている。また,各種のゆらぎを避けるため,最下部の水平回転レールは,地上 から14mのコンクリート柱の上に設置する。構造物の重量を薄い油膜で支持す … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

嚢胞性線維症

米国で最もよく知られる遺伝性疾患の1つ「嚢胞性線維症(のうほうせいせんいしょう)」は,病気の原因となる変異遺伝子を2つもつ人が発病する劣性の遺伝病である。米国の白人の20人に1人がこの遺伝子を1本もつ保因者である。米国で … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

意識をどのように研究するか

 神経科学的な手法で,意識の本質を解き明かすことができるだろうか? 著者の答えは「ノー」である。神経科学者は,外界からの刺激を脳が処理する過程については,いずれは完全に説明できるようになるだろう。しかし,それだけでは意識 … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

米国・カナダ太平洋岸の巨大地震

 米国・カナダ太平洋岸の巨大地震 R. D. ハインドマン 巨大地震が定期的に襲う場所では,小さな地震が頻繁に起こることが多いが,この考え方が当てはまらない地域もある。プレートが他のプレートの下に潜り込むとき,押し上げら … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

新生児を守る母乳

 母乳に含まれているのは,赤ちゃんを成長させるための単純な栄養分だけではない。母親の胎内という守られた環境から出てきたばかりの赤ちゃんが,雑菌だらけの外界に適応できるだけの免疫系を作り上げるにはしばらく時間がかかる。母乳 … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

インターネット上の機密保持

 コンピューターと接続された現代の通信回線には,膨大な金銭や重要な情報が日常的に流れており,ますます犯罪の標的となっている。とくにインターネットのようなオープンな環境では,たとえ盗聴されてもいかにして秘密を守るかが最重要 … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

ピサの斜塔

 世界的に有名なこの塔は建築当初の12世紀から絶えず傾き続けている。今日,塔の頂部は中心を5.227mもずれている。イタリア政府は1990年,塔を救うために国内外の専門家を集めた特別委員会を設置した。委員会では最新の建築 … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

意識は神経科学で説明できる

 私たちは現在のところ,意識の謎を解くという問題に近づく最も良い方法は,意識には神経の何が対応するか,すなわち,最も直接的に意識の原因になるものは何かの発見に全力を傾けることだと信じている。意識と最もよく対応するニューロ … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

「すばる」火災事故の関連情報

   ハワイ島のマウナ・ケア山頂で建設中の「すばる」で火災事故が起こり,現地の工事関係者に複数の死者が出たというニュースには,本当に驚かされました。亡くなられた方々,および関係者の皆様に,慎んで哀悼の意を表しま … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

大型望遠鏡「すばる」

 国立天文台がハワイ島のマウナ・ケア山頂に建設する口径8.2mの大型光学望遠鏡「すばる」が,その全容を見せはじめた。山頂のドームはほぼ完成,望遠鏡構造の仮組みも国内でほぼ終わり,今年の夏から現地で組み立て作業が始まる。心 … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

未来戦争のゆくえ

 最新兵器の威力を湾岸戦争で見せ付けた米軍は,21世紀に向けてハイテク装備をさらに推し進めようとしている。同時に情報戦への備えにも怠りがない。しかし,机上の論理に期待しすぎるのは考えものだ。途上国で激化している“緊張度の … 続きを読む

カテゴリ 1996年2月号, 記事

ダーウィンの最後のポートレート

 ダーウィンはその生涯にわたって公開講演やディナー・パーティー, 写真撮影会を避け続けていた。それでも,登場したばかりのカメラマンのうち何人かは,この世捨て人のような生活を送る博物学者の 姿を何とかカメラに納めていた。こ … 続きを読む

カテゴリ 1996年1月号, 記事

木星に到達した「ガリレオ」

 12月7日,探査機ガリレオが約6年間の旅を終えて,最終目的地である木星に到達した。そして,プローブと呼ぶ観測装置を木星に落下させ,とくに大気に関する詳細なデータを収集した。このあと,ガリレオ本体は木星周回軌道に入り,木 … 続きを読む

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