カテゴリ : 記事

忘れられたパンデミック スペイン風邪の集合的記憶

世界で数千万人の命を奪った1918~1919年のインフルエンザ(スペイン風邪)は終息後まもなく人々の話題から消え失せた。社会の「集合的記憶」として残りにくい側面があったためだと考えられる。昨年来の新型コロナウイルス感染症 … 続きを読む

カテゴリ 2021年7月号, 記事

日ソ共同の衛星追跡で活躍 AFUカメラ

 国立天文台三鷹キャンパス,退役したカマボコ形の天文ドームを転用した天文機器資料館には明治時代まで遡る歴史的な望遠鏡や観測装置がところ狭しと並べられている(現在はコロナ下で閉館中)。その中で異彩を放っているのが,大きなU … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

脳のブラックボックスを開く 見た映像を脳活動から再現:西本伸志

目で見た映像を脳活動から再現することに成功して世界を驚かせた 脳機能を模擬した人工モデルを考案するなど,独創的な発想の持ち主 テーマは脳情報からAI研究,非言語コミュニケーションまで幅広い  朝起きてから夜眠りにつくまで … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

量子情報で解き明かす重力理論

一般相対性理論と量子力学を統合する量子重力理論の研究が,量子情報理論との関係の深まりを受けて急進展している。「ブラックホールの情報パラドックス」の解決の糸口が見つかり,最も基本的な対称性が量子重力理論では破れていることが … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 編集部のピックアップ, 記事

ブラックホールの情報パラドックス 解決へ新たな糸口

ブラックホールは最後には蒸発して消える。ブラックホールに入った物質は二度と外に出られないことを考えると,物質が持つ情報はブラックホールの蒸発とともに失われることになるが,これは,いかなる場合でも情報は失われないという物理 … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

特集:時空と情報

 光さえ抜け出られないブラックホール。この奇妙な天体は時間とともに小さくなり最後には蒸発してしまう。そうなると中に入った物質の情報は失われるように思える。これは,いかなる場合でも情報は失われないという量子力学の基本原理と … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

COVID-19 危うい後遺症 体内で何が起きているのか

4月10日,国内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者は50万人に達した。感染者の約8割は軽症で済むとされるが,回復後も倦怠感や嗅覚・味覚障害,息苦しさといった症状に悩まされる人は少なくない。 20 … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

DNAが明かす疫病史 ペスト流行とローマの興亡

古代の遺骨などから病原体のDNAを採取して調べる研究が進み,歴史的な感染症パンデミックの原因を特定できるようになった。6世紀の東ローマ帝国を襲った疫病がペストであると確認されたのが一例だ。こうした古DNAの解析から,病原 … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

知られざる水源 山岳氷河の危機

 ヒマラヤなどの高峰は,冬に降った雪を氷河や雪塊として蓄える。それらが春から徐々に融け出して川に流れ込み,下流にすむ人々の生活や産業を支えている。しかし山岳地帯では地球温暖化の影響が平野部より強く,氷河は後退している。短 … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

シンクロすると心がつながる 同期運動の科学

多くの集団行動が帰属意識を高めるが,動きを同期した場合は社会的結束が特に強まる。信頼が高まり,寛容になり,痛みの閾値が上がることもある。この現象は神経ホルモンと認知的要因,知覚的要因の組み合わせによって生じるようだ。人間 … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

生まれる前から不平等 胎児を蝕む貧困

 喫煙,ストレスの高さ,食事の偏り──これらは貧しい女性に多く見られることがわかっており,いずれもお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす。さらに悪いことに,そのダメージはその子が成長した後も生涯にわたって続くようだ。日本の調査か … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

鳥が多様になった道筋

現生の鳥類は1万種を超え,陸生の脊椎動物としては最も多様なグループだ。鳥はどのようにして,これほど素晴らしく多様化したのだろうか? 恐竜を滅ぼした6600万年前の小惑星衝突の後,これを生き延びた鳥類が爆発的な進化を通じて … 続きを読む

カテゴリ 2021年6月号, 記事

スプートニクとエクスプローラーを追跡したベーカー=ナン カメラ

 東西冷戦中の1957年10月,ソ連が世界初の人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げた。米国はソ連に先駆けて打ち上げ計画を公表し,「ベーカー=ナン カメラ」という新型望遠鏡を日本など世界12カ所に設置して衛星を追跡する準 … 続きを読む

カテゴリ 2021年5月号, 記事

太陽系誕生の秘密に迫る異色の天文学者:河北秀世

メーカーの技術者から転身した異色の天文学者 分子を調べ彗星の誕生する場所を決めるなど世界的成果を連発 彗星と新星を研究することで太陽系誕生の謎に迫ろうとしている  夜空に長い尾を引く彗星は,太陽系が誕生した頃の物質や環境 … 続きを読む

カテゴリ 2021年5月号, 記事

次に控える新設計ワクチン

パンデミック収束に向け,COVID-19ワクチンの接種が始まった。ただ,第一陣のワクチンには有効性や大量生産,広域展開の点で課題がある。ワクチン学のここ15年間の目覚ましい進展を背景に,240近くの新しいCOVID-19 … 続きを読む

カテゴリ 2021年5月号, 記事