カテゴリ : 記事
「時空の創発」って どういうこと? 細谷曉夫氏に聞く
時空は量子もつれから創発する(2022年6月号「創発する時空」)。と言われても,どういう話なのか想像もつかない,という人は多いだろう。 量子もつれといえば,互いに遠く離れた光子や電子どうしの性質が連動して変化する不思議な … 続きを読む
創発する時空 量子情報がもたらしたパラダイム
物理学において,重力を説明する最善の理論は一般相対性理論だ。アインシュタインが,空間と時間が物質によってどのように歪むかを記述した有名な理論である。それ以外のすべてを最もよく説明するのが量子力学で,物質やエネルギー,素粒 … 続きを読む
なおも消えないウイルス起源の陰謀論
科学の知見が人々の自己コントロール感を脅かすと,遠からず陰謀論が湧いて出るのが常だ。新たなウイルスの出現も例外ではなく,その起源に関する陰謀論を必ず伴ってきた。そうした主張は,はったりを利かす政治関係者によって利用され, … 続きを読む
実験室から現場へ 検査を革新したPCR技術
DNAの特定の配列を複製して増やすポリメラーゼ反応(PCR)のアイデアは約40年前に生まれ,この方法によって患者の体内に病原体が存在するかどうかを調べる装置が開発されてきた。ただ,COVID前にはこうした装置があるのは大 … 続きを読む
コロナ後遺症が変えた慢性病のとらえ⽅
パンデミックが始まって2年になるが,コロナ後遺症はいまだにその最大の脅威のひとつであり続けている。初期の推定値によると,国を問わず,ワクチンを接種しないまま感染した人の10~50 %が後遺症を発症していると考えられる。感 … 続きを読む
変異株を追跡 暴かれたオミクロン株の正体
新型コロナウイルスの変異株オミクロンは,人類史上で最も急速に広まったウイルスだろう。突出した感染力で知られる麻疹ウイルスの場合,1人の感染者から12日間で15人に広がる。だが,去る冬に爆発的に広がったオミクロン株は人から … 続きを読む
ついに始まったmRNA医薬の時代
わずか17年で,mRNA(メッセンジャーRNA)医薬は概念実証の段階から世界を救うものへと発展を遂げた。ファイザー・ビオンテック製およびモデルナ製のCOVID-19ワクチンは,何億人もの人々に投与され,数え切れないほどの … 続きを読む
データ解説 コロナ禍の社会変化
データをグラフィック表現に可視化する手法は,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況をリアルタイムで伝えるという新たな役割を得て,人々の日常生活に重要な意味を持つようになっている。パンデミック初期,このウイルス … 続きを読む
特集:コロナで世界はどう変わったか
新型コロナの流行が始まってからの2年あまりで,産業や教育現場,科学,民主主義に至るまで社会は多方面にわたって変容を遂げた。感染症の大規模な流行に動じない社会をどう実現していくのかは大きな課題であり,この間の変化に目を向け … 続きを読む
アンドロメダとの衝突 天の川銀河の最後の姿
天の川銀河は最も近い大規模銀河であるアンドロメダ銀河は重力によって互いに引き寄せられつつある。将来,もっと近づくと,両銀河の様相は大きく変わり始める。星々は剥ぎ取られ,銀河は雄大な尾を引くようになり,ガスや塵は銀河中心方 … 続きを読む
トランスジェンダーの⼈々を守った最初の医師
20世紀間近のある日の夜更けに,若き医師ヒルシュフェルト(Magnus Hirschfeld)は診療所の玄関先に1人の兵士がいるのに気づいた。取り乱した様子のこの兵士は,自分はウルニング(男子同性愛者)なのだと告白した。 … 続きを読む
旧東京天文台堂平観測所(中)
明治時代の初めから約1世紀,日本の近代天文学の揺籃期を支えてきた望遠鏡の主力はドイツや英国などからの輸入品だった。国産に切り替わる契機となったのが東京大学東京天文台(国立天文台の前身)が昭和時代半ばに導入した2台の口径9 … 続きを読む