カテゴリ : 2011年12月号
反逆児サスキンドに聞く 物理で実在は語れるか?
スタンフォード大学のサスキンド博士は「ひも理論」のパイオニアで,その研究のなかでマルチバースの概念に行き着いた。だが,この世界を数学的に可能な唯一の世界として説明するという物理学者の夢はかなわないという。実在を述べる方 … 続きを読む
数学が世界を説明する理由
アインシュタインは次のような疑問を持っていた。「経験とは独立した思考の産物である数学が,物理的実在である対象と,これほどうまく合致しうるのはなぜなのか?」 数学は人間が発明した道具なのか,それとも何かの抽象的世界に実在 … 続きを読む
特集:実在とは何か?
物質をどんどん細かく分けていくと分子や原子が立ち現れ,それらはさらに微細な基本粒子からなっている──私たちが当然のように受け入れている世界観だ。肉眼で原子や素粒子を見ることはできなくても,これらはリアリティーを備えた存 … 続きを読む

日経サイエンス 2011年12月号
特集:実在とは何か? 宇宙論 マルチバースは実在するのか? G. F. R. エリス 物理学 反逆児サスキンドに聞く 物理で実在は語れるか P. バーン 科学哲学 数学が世界 … 続きを読む
マルチバースは実在するのか?
宇宙は森羅万象を含む全存在で,唯一無二と考えられている。ユニバースはラテン語で「回転して一つになったもの」を意味する。「ユニ」は「一つ」を表す言葉だ。ところが1990年代,宇宙論研究者は「宇宙は私たちが存在する宇宙だけ … 続きを読む