カテゴリ : 2011年11月号

ブレークスルーの実現者 Part 2(物理学・化学編)

 日本は物理学,特に素粒子物理学の理論研究は伝統的に強い。現在の素粒子物理の理論的枠組みは「標準モデル」と呼ばれ,日本人のノーベル物理学賞受賞者7人のうち5人(湯川秀樹,朝永振一郎,南部陽一郎,小林誠,益川敏英)は,この … 続きを読む

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ブレークスルーの実現者 Part 1(生理学・医学編)

 日本は免疫学の層が厚い。生理学・医学賞を受賞した利根川進をはじめ,アレルギーの原因となる免疫グロブリンEを発見した石坂公成,インターロイキン6を見いだした岸本忠三と平野俊夫,インターフェロンβとインターロイキン2の遺伝 … 続きを読む

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DNAの合成

私が共同研究者とともに,細胞が持つ酵素の助けを借りて細胞外で核酸を合成するのに初めて取り組んだのは1954年だった。その前年,ワトソン(James Watson)とクリック(Francis Crick)がDNAの二重螺旋 … 続きを読む

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プロローグ

 東日本大震災に福島第1原子力発電所事故,地球温暖化,社会の高齢化,新興国との経済競争の激化……。戦後約70年,日本は今,未曾有の困難な状況にある。21世紀,日本が豊かな国であり続けるためには,これまで以上に科学技術立国 … 続きを読む

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日経サイエンス 2011年11月号

特集:世界を変えた日本の頭脳 ノーベル賞に近い人たち   プロローグ  中島林彦   生命科学 山中伸弥:生命のプログラムを巻き戻す  鹿児島昌樹   生命科学 審良静男:自然免疫の真の姿を … 続きを読む

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外村彰:ゲージ場の証拠を撮る

 真に美しい実験は,科学者の世界観を変える。美しい実験とは,重要な問題に誰もがわかる形で鮮やかに答え,疑問の余地のない実験だ。そんな実験は百の議論より雄弁に語り,心に深く浸透して,この世界についての基本認識を形作る。19 … 続きを読む

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山中伸弥:生命のプログラムを巻き戻す

 京都大学の山中伸弥は,生命科学と医療に革命を起こしつつある。1個の受精卵が多様な細胞に分化して手足や骨,皮膚,神経など様々な臓器や組織を作り,個体を形成するのが発生のシナリオだ。山中はこのシナリオを逆転させ,皮膚の細胞 … 続きを読む

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ミツバチの言語

この記事では,ミツバチが仲間たちに情報を伝える方法に関してフォン・フリッシュ(Karl von Frisch)が行った驚くべき実験について述べよう。   彼は初期の実験で,ミツバチが何らかのコミュニケーション手 … 続きを読む

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生命の起源

最近,DNAやRNAと同じような遺伝物質が自然に生成した可能性が示された。またこれらの分子はさまざまな形に折り畳まれて原始的な触媒として働くので,タンパク質がなくても自分自身を複製して増殖できるようになったと考えられる。 … 続きを読む

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究極理論を探して〜日経サイエンス2010年11月号より

重力理論と素粒子物理学を統合するカギは,1960年代の数学的アプローチに立ち返ることにあるのかも    重力理論と素粒子物理学の折り合いをどうつけるかという科学最大の難問を解くカギは,時計の針を半世紀前に戻すこ … 続きを読む

カテゴリ 2011年11月号, SCOPE & ADVANCE