カテゴリ : 2002年8月号
動脈硬化がこわい本当の理由
動脈硬化(アテローム性動脈硬化)は心筋梗塞や脳卒中を引き起こす。心臓や脳を守るには,まず動脈硬化を防ぐことが肝心だ。そこで中高年にとって気がかりなのがコレステロール値。だが,コレステロールの血中濃度が正常だからと言って安 … 続きを読む
グリーン消費で熱帯林は救えるか
この10年ほど,熱帯林の保護活動の一環として,環境に配慮した方法で栽培・収穫された木材や農産物の購入が奨励されてきた。現在,いわゆる持続可能な森林経営や農地開発のための多くの開発プロジェクトが世界各地で進んでいる。 & … 続きを読む
卓上レーザーが放つ地上最強の光
1980年代半ばに発明されたレーザー光増幅法によって,新世代の卓上型レーザー装置が可能になった。超高輝度の極めて短い光パルスを作り出す。高解像度の医療用画像装置や安価で正確な放射線治療,核融合,物理学のさまざまな研究な … 続きを読む
太陽系最後の未踏地 冥王星への旅
米航空宇宙局(NASA)は「ニューホライズン」と呼ぶ無人探査機計画を採択し,冥王星の探査に乗り出した。米議会が予算を認めれば2006年に打ち上げられ,2015年には冥王星に到達する。 冥王星はかつて考え … 続きを読む
特集:ナノカーボン スーパー新素材がつくる未来
21世紀の社会や経済を支える基盤技術といわれるナノテクノロジー。その分野で最も注目を集めているのがフラーレンやカーボンナノチューブに代表されるナノカーボン材料だ。その非常に小さく特殊な分子構造は従来の材料にはない驚くべ … 続きを読む
始まった「炭素の世紀」
時代とともに材料の主役も変わる。19世紀は鉄,20世紀はシリコンがつくった世紀といわれる。21世紀,その主役としてフラーレンやナノチューブに代表されるナノカーボンに期待が集まっている。発明王エジソン(ThomasEdi … 続きを読む
量産技術の本命は何か
フラーレンとカーボンナノチューブの発見からそれぞれ15年,10年余りが経った。この間に,これら2種類のナノカーボンについての基礎科学と応用研究は目覚ましく進展した。優れた製造技術が開発され,研究者の手に素材が行き渡りつ … 続きを読む
シリコンの限界を超えろ
エレクトロニクス分野の研究者からみて,ナノチューブは非常に魅力的な材料だ。ナノチューブはグラファイト(黒鉛)のシートが丸まった構造をしている。特に興味深いのが,シートの丸め方や太さによって電子的な特性が半導体的から金属 … 続きを読む
難病克服に“新兵器”
近年,C60などのフラーレンに別の分子を結合させて今までにない機能を発揮させる化学修飾の手法が進展し,医薬品や機能材料の開発を目指した研究が活発になっている。直径約1nmのフラーレンは炭素原子だけでできているため,疎水 … 続きを読む
水素時代を支える主役になれるか
1997年から1999年にかけて,ナノカーボンに水素が重量比で10%以上も吸着するという衝撃的な実験結果が相次いで報告された。これはニッケル・マグネシウム合金など過去に知られていた水素吸蔵合金の貯蔵量の約5倍。水素エネ … 続きを読む
クジラが歩いていたころ
クジラの出現は進化生物学者にとっては,最も難解な謎の1つだった。体毛も後肢もなく,淡水を飲みに陸に上がることもできない現在のクジラは,一般的な哺乳類のイメージからはかけ離れている。すべての哺乳類の共通祖先は陸に生息して … 続きを読む

日経サイエンス 2002年8月号
物質科学 特集 ナノカーボン スーパー新素材がつくる未来 ナノテクを代表する新素材として注目されるフラーレンやカーボンナノチューブなど,「ナノカーボン」の量産化と豊かな応用の可能性が見えてきた。シリコンがエレクトロニクス … 続きを読む