カテゴリ : 2005年5月号

耐性菌をもう増やすな

 腸の中,皮膚の上,鼻や口の中──人間の身体には膨大な数の細菌がすみついている。数でいえば,その人を形作っている細胞よりも,細菌の方が1桁多いくらいだ。こうした人体にすみついている菌を「常在菌」と呼ぶ。     … 続きを読む

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細菌の減少がアレルギーを招く 崩れる現代人の免疫バランス

 近年,春先になるとテレビのニュースでは気象情報とともに「花粉飛散予報」が登場する。「明日は日本海に低気圧が進みます。このため,南から暖かい空気が入り,花粉の飛散がやや多くなる所がありそうです……」。街に出れば,ドラッグ … 続きを読む

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ピロリ菌の意外な効用

 ピロリ菌(Helicobacter pylori)は古くからヒトときわめて密接な関係を築いてきた生物だが,その存在が認められるまでには1世紀以上もの年月を要した。1875年にはすでにドイツの解剖学者が,らせん状の細菌が … 続きを読む

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江戸時代の愛知博物誌 謎の古文書『張州雑志』をひもとく

 「自然の叡智」をメインテーマに掲げた愛知万博がいよいよ2005年3月25日から開催となった。異なる形ではあるが,時をさかのぼること約230年前,愛知県の豊かな自然と人々の暮らしを描き出そうとした未完の大著があった。内藤 … 続きを読む

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ナノチューブで作る記憶素子

 ハーバード大学の大学院生が画期的なメモリーを考案した。カーボンナノチューブを微小なスイッチとして使う。ベンチャーを設立,大手半導体メーカーと組んで実用化に挑んでいる。    ナノテクノロジー研究で知られるハー … 続きを読む

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記憶を固定する分子メカニズム

 消滅してもよい記憶と残すべき記憶。脳はそれをどのようにして決定し,どこから指令を出しているのだろうか。短期記憶も長期記憶もニューロン(神経細胞)どうしがシナプスと呼ばれる結合部でつながったときに生まれる。短期記憶ではシ … 続きを読む

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われら学生発明王

 2004年10月2日,オハイオ州アクロンの「発明家の殿堂」に優秀な若者が集まった。自分たちの発明をアピールして,綿繰り機や飛行機,DNAを複製するポリメラーゼ連鎖反応法(PCR法)といった誰もが知っている有名な発明の仲 … 続きを読む

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Googleを超える利口な検索エンジン

 インターネットの検索エンジンが登場したおかげで,この10年足らずの間に情報収集の方法は一変した。調べ物をするために図書館へ出向いたのはもう過去のこと。今ではキーボードを数回たたけば必要な情報を取り出せる。Googleで … 続きを読む

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チップ上に実現したボース・アインシュタイン凝縮体

 極微の世界で起こる量子力学の奇妙な現象を,より大きな世界で引き起こすことが可能になってきた。物質の波動性をはっきりと見せてくれるボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)が代表例だ。数十万個の原子が同一の量子状態となって … 続きを読む

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日経サイエンス 2005年5月号

健康 特集:清潔社会の落とし穴 現代は人類の歴史上例をみない“清潔社会”だ。おかげで長年人類と共生してきた微生物にはすみにくい環境になっている。これは人間にとってみてもよいことばかりではないようだ。   ピロリ … 続きを読む

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