日経サイエンス  2023年1月号

AIに論文書かせてみた

A. O. トゥンストローム(スウェーデン・イエーテボリ大学)

去る雨の日の午後,人工知能の研究・開発企業であるOpenAIのアカウントにログインした私は,文章生成AIのGPT-3に次のような簡単な指示をタイプした。「GPT-3に関する学術論文を500語以内で書き,参考文献とその引用先を本文に付記せよ」。

GPT-3が文章を生成し始めると,私はその能力に圧倒された。それは学術用語で書かれた斬新な内容で,適切な場所に適切な文脈で参考文献が引用されており,見たところ,まずまず出来の良い科学論文の序論のようだ。与えた指示が漠然としたものだったので,内心あまり期待はしていなかった。GPT-3は深層学習を用いたアルゴリズムで,書籍やウィキペディア,SNS,科学論文などの膨大な量の文章を解析し,指示に応じて執筆する。だが,私は驚きのあまり画面にくぎ付けになっていた。GPT-3のアルゴリズムは本当に,自分自身についての学術論文を書いていたのだ。

続きは日経サイエンス2023年1月号にて

著者

Almira Osmanovic Thunström

スウェーデンのサールグレンスカ大学病院精神科で組織開発に携わる。イエーテボリ大学神経科学・生理学研究所の博士研究員。人工知能やバーチャルリアリティーの精神医学への活用を研究している。ツイッターフォロー先は @augmentedrobot

原題名

AI Writes about Itself(SCIENTIFIC AMERICAN September 2022)

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人工知能文章生成AIGPT-3