日経サイエンス  2022年11月号

特集:地球史解読がもたらした海底資源

編集部

太古の昔,地球の大気や海中には,二酸化炭素(CO2)が豊富に含まれていた。だが海底火山の噴火によって生じた玄武岩が海水中のCO2を炭酸塩鉱物に変えて取り込んだため,地球表層のCO2は劇的に減っていった。この玄武岩に似たCO2の吸収能力を持つ岩石層が,日本海の海底下に広がっている。地球温暖化問題でCO2削減が喫緊の課題となるなか,日本の新たな資源として注目されている。一方,南鳥島沖の海底には超高濃度のレアアースを含んだ泥が堆積している。その生成には3400万年前の地球の寒冷化による生物活動の変化が密接に関係しているようだ。

日本海の海底岩石層にCO2を閉じ込める
  中村謙太郎/高谷雄太郎
生物活動が育んだ南鳥島のレアアース泥
  加藤泰浩