
ネット上を中心に誤情報やミスリードを狙った偽情報があふれている。対処策のひとつは「メディアリテラシー教育」だろう。受け取ったメッセージを批判的な目で吟味し,真実を装った偽情報に気づく方法を子供たちに教えようというものだ。ただし具体策をめぐっては異論もあり,効果は検証されていない。米国の現状を報告する。陰謀論に陥る危険は大人にもある。一般人の意思決定パターンを詳しく調べた結果,結論に早く飛びつく人ほど推論や決断で誤りを犯し,陰謀論や超常現象を信じやすいことがわかった。こうした認知バイアスは誰しも抱えており,まずは落とし穴を自覚することが重要だ。
メディアリテラシー教育 手探り続く米国の苦悩 M. W. モイヤー
拙速な思考は陰謀論に弱い C. サンチェス /D. ダニング