日経サイエンス  2021年10月号

特集:宇宙の夜明けを見る


 宇宙は誕生から約40万年後,まばゆい光を放った後,真っ暗闇になった。この暗黒時代が1〜3億年続いた後,最初の星が生まれ,原初の銀河が形成された。天文学者は,この夜明けの時代に輝いていた「宇宙の一番星」を見つけようと努力を重ね,ついに決定版ともいえる宇宙望遠鏡計画が日本の研究グループによって構想されるようになった。実現すれば2030年代に打ち上げの予定だ。宇宙の暗黒時代を探る野心的なプロジェクトも中国や米欧を中心に検討されている。宇宙最初の星や銀河の素材となる水素ガスが放つ微弱な電波を,月の裏側に電波望遠鏡を建設して捉えようという構想だ。



最初の星を探せ 日本発の宇宙望遠鏡計画  井上昭雄/谷口義明
月の裏側に電波望遠鏡  A. アナンサスワーミー