日経サイエンス  2021年9月号

フロントランナー挑む 第117回

エクソソームでがん克服を 若手研究者の育成も夢:星野歩子

永田好生(日本経済新聞)

がんの転移にエクソソームという
体内微粒子が関係していることを発見
発表した研究論文は注目を集め,エクソソーム研究の先頭を走る
がんの克服とともに世界で活躍する人材を育てようと情熱を燃やす





科学技術振興機構(JST)が芦田基金の支援を受けて2019年に創設した「輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)」は,原則40歳未満の女性研究者1人と女性研究者の活動を支援している組織1機関を表彰する。2020年の第2回の選考で,想定外の事態が起きた。ジュン アシダ賞には,惑星系形成の解明で成果をあげている理化学研究所主任研究員の坂井南美が決まったが,応募者の中に分野は違うが受賞に匹敵する研究者がいた。選考委員会からの特別な推薦に応えてJSTは「理事長賞」を設け表彰した。それが東京工業大学准教授の星野歩子だ。(文中敬称略)

星野歩子(ほしの・あゆこ)
東京工業大学准教授。1982年千葉県生まれ。2011年東京大学新領域創成科学研究科博士課程修了。米コーネル大学医学部で博士研究員などを経て,2019 年東大ニューロインテリジェンス国際研究機構講師。2020年から現職。専門は分子生物学。特に生体内におけるエクソソームの機能の解明を目指している。2020年に第2回輝く女性研究者賞(科学技術振興機構理事長賞)を受賞。

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