日経サイエンス  2021年5月号

医師が陥る「減量」神話

V. ソール=スミス(ジャーナリスト)

 肥満は糖尿病などの慢性疾患につながる。このため医師は太った患者に減量を勧めるが,減量がむしろ害になることもある。単に体重に注目するのではなく,生活習慣やストレスなどの要因に目を向ける必要があるだろう。 特に,体重に対する否定的な決めつけ(体重スティグマ)を経験している患者への悪影響は大きい。





再録:別冊日経サイエンス250「『病』のサイエンス」

著者

Virginia Sole-Smith

ジャーナリスト。著書に「The Eating Instinct: Food Culture, Body Image and Guilt in America」があるほか,ペアレンツ誌やニューヨーク・タイムズ紙に定期的に寄稿している。本誌記事に「抜け落ちた視点 月経の科学的解明」(日経サイエンス2019年11月号)がある。ツイッターとインスタグラムは @v_solesmithでフォロー。

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肥満は本当に健康に悪いのか?」,W. W. ギブズ,日経サイエンス2005年10月号。

原題名

Treating Patients without the Scale(SCIENTIFIC AMERICAN July 2020)

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