
2011年に稼働した世界最大の電波望遠鏡ALMAによって,恒星を取り巻くガスや塵からなる「星周円盤」を詳細に調べられるようになった。星周円盤の観測から,遠くにある惑星系の形成や進化のプロセスを知る手掛かりが得られる。円盤の歪みや塵の濃集領域などの構造は,他の方法では探索できない惑星の存在を示唆している。計画中の新しい宇宙望遠鏡によって星周円盤の研究は新たな段階を迎える。円盤内の惑星の直接撮像も可能になるかもしれない。
著者
Meredith A. MacGregor
コロラド大学ボルダー校の助教で,惑星系の形成と惑星系の生命居住可能性を研究している。NASA赤外線科学インタレストグループ・リーダーシップ評議会の共同議長も務める。
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「太陽系 混沌からの誕生」,K. バティギンほか,日経サイエンス2016年8月号
原題名
A Planet Is Born(SCIENTIFIC AMERICAN June 2020)
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