日経サイエンス  2021年2月号

人はなぜキレるのか 衝動を生む神経回路

R. D. フィールズ

 攻撃行動は動物の生存にとって必須の基本的行動であり,ヒトにも動物にも,攻撃行動の実行・制御に特化した神経回路がある。ヒトと動物の実験から,攻撃行動を引き起こす脳のメカニズムが明らかになってきた。また,暴力犯ではそうでない人よりも攻撃行動に関与している脳領域に異常が見られる確率が高いという研究結果も出ている。



再録:別冊日経サイエンス252『脳科学の最前線 脳を観る 心を探る』

神経科学者。著書に,突発的な攻撃行動の神経科学について書いた『激情回路:人はなぜ「キレる」のか』(「もっと知るには…」を参照),脳波と脳刺激研究に関する「Electric Brain」(BenBella Books,2020年)などがある。米国立衛生研究所の神経系の発達および可塑性セクション長。メリーランド大学カレッジパーク校の「神経科学および認知科学プログラム」の非常勤教授を兼任。

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自己愛に潜む暴力」,R. F. バウマイスター,日経サイエンス2001年7月号

原題名

The Roots of Human Aggression(SCIENTIFIC AMERICAN May 2019)

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