日経サイエンス  2020年10月号

nippon天文遺産 第28回

五島プラネタリウム カール・ツァイスⅣ型投影機(上)

中島林彦(日本経済新聞) 協力:渡部潤一(国立天文台) 河原郁夫/村松修(ともに元・五島プラネタリウム)

 かつて東京の渋谷駅前に日本を代表するプラネタリウムがあった。五島プラネタリウムだ。今はなき東急文化会館の屋上にあった銀色に輝くプラネタリウムドームはハチ公の銅像と並ぶ渋谷のシンボルだった。開館は史上初の人工衛星「スプートニク1号」が打ち上がり宇宙時代が幕を開けた1957年。以来2001年の閉館まで約1600万人が来訪し,カール・ツァイスⅣ型投影機がつくる満天の星空を見上げた。その投影機は渋谷駅にほど近い場所で大切に保存展示されている。(文中敬称略)



再録:別冊日経サイエンス245「天文遺産 宇宙を拓いた日本の天文学者たち」

サイト内の関連記事を読む