日経サイエンス  2020年10月号

炭素税の正しい決め方

G. E. メトカーフ

二酸化炭素(CO2)排出量の削減には炭素税が最も効果的とされるが,課税額は排出1トンあたり1ドル未満から121ドルまで国によって大きく異なる。適切な税率をどう決めればよいのか? CO2排出が気候災害などを通じてどれだけの損害を社会に生じるか,つまり「炭素の社会的費用」を計算するために必要な経済モデルを解説する。



再録:別冊日経サイエンス249「科学がとらえた格差と分断 持続可能な社会への処方箋」

著者

Gilbert E. Metcalf

タフツ大学の経済学教授で,専門は気候経済学。全米経済研究所の研究員であり,著書に「Paying for Pollution: Why a Carbon Tax Is Good for America」(オックスフォード大学出版局,2019年)がある。

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気候変動問題 未来への扉を開けるには」,N. オレスケス,日経サイエンス2016年1月号。

原題名

What Should Carbon Cost?(SCIENTIFIC AMERICAN June 2020)

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