
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が始まって約半年が経過し,経済活動を再開しつつ感染拡大を防ぐという新たな局面に入った。日本経済新聞社は6月15日,政府の専門家会議副座長の尾身茂氏(現政府対策分科会会長)にインタビューした(記事は6月17日朝刊に掲載)。その内容を詳録し,流行の第1波を振り返るとともに,今後の戦略を考える。
尾身茂(おみ・しげる) 地域医療機能推進機構理事長。自治医科大学卒,医学博士。WHO西太平洋地域事務局長や自治医大教授などを経て2014年から現職。2月から政府の専門家会議で副座長を務め,7月以降の新型コロナウイルス感染症対策分科会でも会長に就任。WHO時代には,西太平洋地域でポリオの根絶を果たした。