
新型コロナウイルス感染症の流行開始から半年以上が経過した。世界ではなおも感染拡大が続き,終息の時期は見通せない状況だ。各国で感染者数や死者数には大きな違いがある。こうした差異は,対策の内容と打ち出すタイミングの違い,平時からの公衆衛生体制などを反映している可能性がある。感染症対策に唯一の正解はなく,それぞれの国で試行錯誤が続いているのが現状だ。
日本では3月下旬から発生した感染者の増加傾向が一旦収まったが,足元では再び東京都を中心に感染者の報告が増えてきている。これまでの日本の状況の推移と対策の内容を振り返ることで,経済活動と感染症対策を両立するうえで今後重要になるポイントが見えてくる。