日経サイエンス  2020年8月号

山火事の見えない脅威 機上観測があぶり出す健康被害

K. ディックマン(フリージャーナリスト)

地球全体で見ると陸域の約4%が毎年,山火事に見舞われている。規模が大きいとその煙は衛星画像でもはっきりわかるほどだ。多くの人が煙を吸い込み広域で健康被害が発生する恐れがある。煙の中にどんな有害物質がどれほど含まれ,どんな反応が起きているのか。大型ジェット旅客機を改造した空飛ぶ研究室などを使った大規模調査が米国で進んでいる。

再録:別冊日経サイエンス258『激動の天と地』
再録:別冊日経サイエンス240「気候大異変 いま地球で何が起こっているのか」

著者

Kyle Dickman

フリージャーナリストでOutside誌の寄稿編集者。著書に『On the Burning Edge』 (Ballantine Books, 2015)がある。カリフォルニア州で5シーズンにわたり山火事を取材した。

原題名

The Hidden Toll of Wildfire(SCIENTIFIC AMERICAN March 2020)

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