日経サイエンス  2020年6月号

特集:超巨大火山

ラグナ・デル・マウレ 超巨大火山覚醒の仕組み

S. ホール(科学ジャーナリスト)

超巨大火山(スーパーボルケーノ)は内部に途方もない破壊力を蓄積しており,大陸の形を変えるほどの大噴火を起こす場合がある。人類がその種の大噴火を目にしたことはまだないが,南米アンデスの高地ラグナ・デル・マウレで火山系が発達しており,私たちが生きているうちにスーパーサイズに達する可能性がある。意外なことに,そうした超巨大噴火の始まりは高温の溶岩ではなく,実質的に固体の岩体が出発点だ。たった数十年で岩体が溶岩に変化するきっかけは何なのか,解明が進みつつある。

再録:別冊日経サイエンス258『激動の天と地』

著者

Shannon Hall

フリーの科学ジャーナリスト。天文学と地質学,環境を専門に執筆している。

原題名

Hidden Inferno(SCIENTIFIC AMERICAN December 2018)

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